2日号砲!箱根駅伝 “3代目山の神”神野&“川内優輝ものまね芸人”M高史がズバリ順位大予想

[ 2021年1月1日 16:30 ]

予想した箱根駅伝優勝校を記した色紙を手に笑顔でポーズする神野大地(左)とM高史(撮影・白鳥 佳樹)
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 2日午前8時に東京・大手町をスタートする第97回箱根駅伝を前に、“3代目・山の神”として青学大初の総合優勝に貢献した神野大地(27=セルソース)と、駒大主務を経験したものまね芸人、M高史(36)の母校愛あふれるOB同士が戦国レースを大予想した。コロナ下で情報が少ない中でも独自の切り口で分析。母校の優勝を願ってやまない2人が忖度(そんたく)なしの熱いトークを交わした。(取材・構成 河西 崇)

 ――コロナ下、無観客開催という特別な箱根駅伝が始まる。忖度なしで優勝校は?

 神野 青学大が初優勝したころの雰囲気に似ているという点で優勝は明大と当初予想していましたが、冷静に考えて青学大。戦力的に整っているし、監督が箱根の勝ち方を知っていることが大きいです。当日にピークを外すことが少ないことも理由です。

 M高史(以下M) 1位は忖度しまくりで駒大です(笑い)。11月の全日本大学駅伝も勝ったし、何より選手が優勝して大八木弘明監督を男にしようと燃えていますよ。神野選手と10位以内の大学は同じでも順位が異なるという点で、今大会は戦国駅伝と感じます。

 ――母校の優勝の鍵を握る区間、選手は?

 神野 やはり1区。前回大会は1区で1位と18秒差ついていました。前回に続いて吉田圭太選手(4年)が走ると思いますが、彼の走りが勢いを決める。最近の駅伝で序盤の遅れを挽回するのは難しいので、最低10秒以内でつなぎたいですね。流れに乗れなかったら青学でも厳しいと思っています。

 M 箱根駅伝初優勝時と選手構成が似ているんです。1、2年に勢いがあってそれを4年が支える。エース田沢廉選手(2年)にどの位置でつなぐかが大事。遅れを挽回することにエースを使いたくないし、僅差でつなげば田沢の入りで一気に差をつけることもできます。

 ――青学大、駒大それぞれ相手校の警戒する点は?

 神野 駒大の田沢選手はこの1年間のトラックの成績を見ても学生トップ。大快走すれば怖い存在です。ただ、駒大は絶対勝てそうな年でも負けている印象があるんですよ…。

 M 青学大は全日本4位でも箱根に合わせてくる力は凄い。箱根を最後に競技引退する神林勇太主将(4年)は全身から気持ちがあふれている。敵ながらラストランには注目しています。

 ――大会全体の展望を。

 神野 1区に有力1年生が集まり、高速レースになるという見方もありますが、逆に1年生だからこそ様子をうかがう序盤になる可能性もある。順大の三浦龍司選手らがいても、そこまで高速化にならないと思っています。

 M 早大が1区にエース中谷雄飛選手(3年)を置くなら高速レースになるのでは?早大は1~3区と雪崩のようにくると予想します。

 ――台風の目は?

 神野 早大の往路優勝の可能性が高いと思います。早大は山に弱い印象がありますが、5区を走れる選手もいると聞いていますから注目です。

 M 今年から玉城良二監督が就任した日体大。予選会からの出場ですけど、結果発表で各校が大喜びする中、日体大だけ「気をつけ、礼」と日体大らしかったんですよ。何かやってくれそうな気がしています。

 ――今大会は沿道での声援がなくなる。

 神野 3年生のとき、5区の頂上に親にいてもらったことで、キツい場面でも頑張れたんです。今回は応援がない分、本当の力が試されます。気持ちの強い選手が結果を出せるはずです。

 M 給水係にOBや、たまに女子選手がいたりする。元主務としては裏方の仕事にも注目してほしいです。

 ――箱根を走る選手にエールを。

 M 走る選手も走れない選手もマネジャーもいろんな思いを持って走ります。それぞれが与えられた役割で「現状打破!」してもらいたいです。

 神野 僕は優勝して人生が変わりました。そのチャンスをつかみ取ってほしい。僕自身も選手から刺激をもらって、21年もマラソン選手としてトップレベルの結果を求めていきたいです。

 <2人の箱根駅伝順位予想>

 神野 (1)青学大(2)明大(3)駒大(4)早大(5)東海大(6)帝京大(7)東洋大(8)国学院大(9)中大(10)順大

 M (1)駒大(2)青学大(3)東海大(4)明大(5)東洋大(6)早大(7)順大(8)国学院大(9)帝京大(10)中大

 ◆神野 大地(かみの・だいち)1993年(平5)9月13日生まれ、愛知県津島市出身の27歳。青学大では15年箱根駅伝5区の区間新(当時)をマーク。大学初の総合Vに貢献したことから“3代目・山の神”と称された。卒業後はコニカミノルタに入社。18年5月にプロ転向。19年12月のアジアマラソン選手権で優勝した。マラソンの自己ベストは2時間10分18秒。1メートル65、46キロ。

 ◆M高史(えむ・たかし)本名・三上高史。1984年(昭59)9月28日生まれ、東京都出身の36歳。プロランナー川内優輝のものまねアスリート芸人として、各地の市民マラソンに出場。学生時代は駒大駅伝主務を務めた。今でもOBとしてタイム計測、給水係として現役選手をサポートする。フルマラソン自己ベストは2時間40分34秒。

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