天理大 12T猛攻で4強、フィフィタが宣言通りの大暴れ 明大と準決勝

[ 2020年12月20日 05:30 ]

ラグビー全国大学選手権・準々決勝   天理大78-17流通経大 ( 2020年12月19日    秩父宮ラグビー場 )

天理大・フィフィタ
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 天理大が12トライを挙げ、78―17で流通経大に大勝した。23年W杯日本代表候補のCTBシオサイア・フィフィタ(4年)が2トライ3アシストの大暴れで、3年連続4強入り。来年1月2日の準決勝で、2大会前の決勝で敗れた明大と激突する。

 天理大CTBフィフィタは、もはや大学レベルにあらずだ。前半11分、自陣から約40メートル突破し、オフロードパスでWTBハビリのトライを演出。その後は、流通経大を引きつけて周囲を生かして再三好機をつくり、ここぞの場面では仕掛けて2トライを挙げた。「スペースができるところは分かっている。そこを狙いたい」という宣言通りの活躍だった。

 今春、スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」の一員に選ばれた。6試合に先発し、2トライ。南半球最高峰の舞台を経験し、体調管理に敏感になった。11月29日に関西リーグで優勝した後、筋骨隆々の1メートル87は「チームのために仕事をするために」と、2キロ減量。近年で最も軽い103キロに落とした効果は、準々決勝の強くて速いランに表れた。23年W杯日本代表候補の片りんを見せた。

 小松節夫監督は「前半はプレッシャーが効いて、相手の攻撃を寸断できた」とワンサイドゲームを喜んだ。この5年は関西を全勝優勝。1強は逆効果を生み、全国初戦は毎年、関東勢の接点の強さに苦戦した。だが、今季は関学大と同大にてこずった。「この2つは緊張感を持ってできた」ことで引き締まった状態で全国に入れた。

 フィフィタの前歯には、18年夏に亡くなった祖父ビリアミさんの指輪の一部が埋め込まれている。形見を歯に入れるのが母国トンガの風習だ。来年1月2日の準決勝は、2大会前の決勝で敗れた明大と当たる。大暴れしたこの日のように、口元の金色を何度も見せれば、リベンジはかなうはずだ。

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