早大 連覇へ前進!1年生伊藤が55メートル独走T、公式戦初先発で慶大KO

[ 2020年12月20日 05:30 ]

ラグビー全国大学選手権・準々決勝   早大29-14慶大 ( 2020年12月19日    秩父宮ラグビー場 )

前半20分、トライを決め、笑顔の早大・伊藤(中央)(撮影・吉田 剛)
Photo By スポニチ

 4試合が行われ、2連覇を目指す早大は29―14で慶大を下し、来年1月2日の準決勝(秩父宮)進出を決めた。桐蔭学園高で1月の花園を制し、公式戦初先発となったCTB伊藤大祐(1年)が前半に約55メートルを独走する公式戦初トライを奪うなど、チーム計5トライで快勝。スーパールーキーがその呼び声通りの活躍を見せた。その他の3試合は明大、帝京大、天理大が勝利。準決勝は早大―帝京大、明大―天理大の2カードに決まった。

 ド派手な公式戦初トライだった。10点リードの前半20分、ハーフウエー付近で相手が落球。伊藤は即座に捕球すると、一瞬でトップスピードまで加速し、相手ディフェンス2人の間を触れられることもなく突き抜けた。インゴール前ではスピードを緩めるほどの余裕。約55メートルを独走する中押しトライとなった。

 「伸び伸びと持ち味を出してくれた。期待通りの活躍。非凡なところを見せてくれた」

 相良南海夫監督はべた褒めで称えた。他選手の故障で試合4日前に先発決定。それもあってか「試合前には緊張していると言っていた」(相良監督)ものの、負けたら終わりの一発勝負で堂々とプレーした伊藤。本来はSOのため窮屈そうにパスする場面やプレー選択に迷うシーンも見られたが、指揮官も「それなりに機能したのはチームにとって大きい」と収穫を強調した。

 早大は槙が2トライ、古賀が1トライと両ウイングで計3トライ。大外のディフェンスが手薄な状況を事前分析と試合中の状況判断で見抜き、積極的に飛ばしパスを使って得点につなげた。後半は5―7と苦しんだものの、11月23日の定期戦に続く快勝。普段以上に走るシーンが多かった槙も「外にチャンスがあるのは分かっていたので、意識してプレーした」と振り返った。

 自らの先制トライでチームを勢いづけたNo・8丸尾主将は「先手で仕掛けることを考えていた。そこは少し自分らしくできた」と胸を張る。2週間後の準決勝は、ケガの主力が戻ってきた帝京大。丸尾は「勝つために、一日ずつ積み重ねて戦いたい」と口元を引き締めた。 

続きを表示

2020年12月20日のニュース