カツオ スピード強化で男子200自由形V3!練習距離減っても貫禄「日本では負けてられない」

[ 2020年12月5日 05:30 ]

競泳日本選手権第2日 ( 2020年12月4日    東京アクアティクスセンター )

力泳する松元克央(撮影・小海途 良幹)
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 男子200メートル自由形で松元克央(かつひろ、23=セントラルスポーツ)が1分46秒10で3連覇を達成した。男子100メートル背泳ぎは入江陵介(30=イトマン東進)が53秒04で優勝。女子400メートル個人メドレーは清水咲子(28=ミキハウス)が4分36秒77で頂点に立ち、日本記録保持者の大橋悠依(25=イトマン東進)は体調不良で欠場した。

 150メートルのターンは自身の持つ日本記録を上回るタイム。最後の50メートルで失速したが、松元が2位に2秒以上の差をつける圧勝で、19年世界選手権銀メダリストの貫禄を示した。愛称のカツオにちなみ「3連覇なので“3連ガツオ”ですね」と笑顔。「世界を見ているので日本では負けてられない。強いプライドを持って臨みました」と力を込めた。

 東京五輪の1年延期で低下したモチベーションは「正直、戻っていない」と言う。鈴木陽二コーチは「動機を失い、たくさん泳ぐのは難しい。スピードを落とさない練習を意識してきた」と説明した。距離を減らす分、タイムとストローク数を設定してスピードを強化。水中のドルフィンキックの技術向上のため、バタフライの練習も取り入れた。この日の50メートルごとのストローク数は26、29、29、32。従来より、ほぼ1かきずつ少なかった。

 10月下旬から約1カ月間、ブダペストで開催された競泳国際リーグに参戦。東京五輪で最大のライバルと目されるラプシス(リトアニア)に1次リーグ、準決勝で完敗した。松元は「このタイムでは世界で勝てない。目標は五輪での金メダル。この時期にこのタイムなら、間に合う感覚はつかめた。今大会をきっかけにスイッチが入ると思う」と手応えを口にした。

 鈴木コーチは、「僕からすれば、まだトレーニングらしいトレーニングはしていない」とニヤリ。持久系の強化にシフトする地獄の冬に突入する。

 ▽男子200メートル自由形 (1)松元克央(セントラルスポーツ)1分46秒10(2)高橋航太郎(自衛隊)1分48秒37(3)田中 大寛(早大)1分48秒97

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2020年12月5日のニュース