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【関西大学ラグビー開幕企画(5)】摂南大・瀬川監督「学校や地域に愛されるクラブに」

[ 2020年11月7日 05:30 ]

ラグビーを止めるな!

摂南大ラグビー部・瀬川智広監督
Photo By スポニチ

 ムロオ関西大学ラグビーAリーグが7日の近大―関学大、天理大―摂南大(ともに天理親里)で開幕する。今季は、4チームで新指揮官が誕生。いずれも、選手や指導者として活躍した人物ばかりだ。

 国内に、摂南大・瀬川智広監督(50)の実績を超える指導者は、そういない。名門東芝を率いて08、09年のトップリーグを連覇。7人制では、16年リオデジャネイロ五輪で4位。緻密な準備と戦術でニュージーランド代表から大金星を挙げ、世界を驚かせた。
 
 名声と、東芝のゼネラルマネジャーという要職を得ながら、昨年、人生の一大決心をした。明石西高、大体大からの夢である教員になるべく、単身、関西へ。4月に「スポーツと健康」を専門とする准教授兼ラグビー部監督に就任した。授業は「教科書に載っていないような経験も伝えたい」と熱意を持つ一方、グラウンドでは「逆に今まで学んだことを棚に上げないといけない」とフラットな気持ちで選手と接する。

 学生は、熱意も技術も千差万別。トンガ、フィジーの留学生もいる。春から細かな技術を教える中で、「東芝はこう、というのを出さないようにしている。彼らと同じ景色を見られているかを意識している」と、押しつけ厳禁を貫いている。

 SH出身で博学な監督の指導は、選手に響いている。交流戦は3連敗だったものの、CTBツイドラキ(3年)は「新しいことをいっぱい教えてくれた。ポジショニングも決められているから、無駄に走ることがなくなって、疲れにくい」と地力アップを実感する。

 昇降格を繰り返すチームを、全国大会常連にすることを目標とするが、ゴールはそこではない。「学校や地域に愛されるクラブになりたい」。教育者として、選手の人間力向上にも力を注いでいる。

 《関学大・小樋山監督 ボールも人も動くラグビーを》
 サラリーマン監督は忙しい。リーグ最年少、31歳の関学大・小樋山樹(しげる)新監督は、平日の昼は体育会系学生の就職を支援する「スポーツフィールド」で中途採用を担当し、夕方から母校のグラウンドに立つ。

 昨季までNTTドコモのSH。プロのため、引退後を常に考えていた。外国人指導者の下でプレーしながら、ラグビー講習会にも参加して監督像をイメージしてきた。仕事で接するビジネスマンの振る舞いもコーチングの教材で、「指導者は言葉や伝え方が大事」と、学生をその気にさせる話し方を心がける。

 コロナの影響を受け、9月末まで全体練習ができなかった。ボールをさわれない期間、「フィットネスを究極まで上げよう」と体力強化を掲げた。昨季3位のチームに「日本一のゲームテンポ」を注入し、ボールも人も動くラグビーを目指す。

 ○…5季ぶりの王座奪回を狙う同大は伊藤紀晶ヘッドコーチ(49、写真)が就任した。大工大高(現・常翔学園)で主将を務め、88年度の第68回大会で全国優勝(茗渓学園と両校V)。主にFBとして活躍した。神戸製鋼では故・平尾誠二さんの薫陶を受けた一人。現在も同社の社員とあって、週末に指導にあたる。

 ○…京産大の伊藤鐘史新監督(39、写真)は現役時代の実績が光る。日本代表36キャップのロックで15年W杯に出場。17年に神戸製鋼を引退。人望厚い理論家だ。伝統のFW力を引き継ぎながら、ボールを動かす「アクセルラグビー」で母校の強化に情熱を注ぐ。

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