19歳シュビオンテクが初女王 ポーランド勢で初「何が起きているのか、よく分からない」

[ 2020年10月11日 05:30 ]

テニス全仏オープン第14日 女子シングルス決勝 ( 2020年10月10日    パリ・ローランギャロス )

初優勝を果たしトロフィーにキスするシュビオンテク(AP)
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 女子シングルス決勝が行われ、世界ランキング54位のイガ・シュビオンテク(19=ポーランド)が第4シードのソフィア・ケニン(21=米国)にストレート勝ちし、ツアー初制覇を4大大会で飾った。ポーランド勢として男女を通じ初の4大大会シングルス制覇。ケニンは今年の全豪オープンに続く4大大会2勝目を逃した。

 最後は右クロスのウイナーで決めた。シュビオンテクは信じられないと言った表情でネットへ歩きだし、途中で口を押さえてしゃがみ込んだ。ケニンとタッチを交わしたラケットをベンチへ置くと、ようやく歓喜爆発。「何が起きているのか、よく分からない。とってもうれしい」。優勝インタビューも夢を見ているかのようだった。

 1年前、同じセンターコートで完敗を喫した第1シードのハレプ(ルーマニア)を4回戦で撃破して勢いに乗った。決勝も第1セットを6―4で取ると、全豪女王ケニンが左脚を痛めた第2セットは圧倒して84分で決着。18年のウィンブルドン・ジュニアで優勝し、昨年の全仏と今年の全豪では16強入り。持ち前の多彩なプレーに加え、心理カウンセラーの支えでメンタル面が安定したことが躍進につながった。

 友人である大坂なおみ(日清食品)が全米オープンで優勝。「刺激を受けた。自分ももっとやれる」と意気込んでいた。秋のローランギャロスに、19歳のニューヒロインが誕生した。

 ◆イガ・シュビオンテク 2001年5月31日生まれ、ポーランド・ワルシャワ出身の19歳。5歳からテニスを始め、18年にウィンブルドン・ジュニア選手権優勝、夏季ユース五輪金メダル。19年全豪オープンで4大大会初出場。1メートル76の右利きで得意はクレーコート。父トマシュさんはボートの88年ソウル五輪代表。

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2020年10月11日のニュース