クラスター発生の天理大 9カ月ぶり実戦で勝利、松岡主将「練習では味わえない収穫」

[ 2020年10月11日 16:24 ]

関西大学ラグビー交流試合第1節   天理大48―12関大 ( 2020年10月11日    天理大白川グラウンド )

 関西大学ラグビーの交流試合が11日に始まり、部員168人中62人が新型コロナウイルスに感染した天理大が関大に48―12で完勝し、新チーム初戦を白星で飾った。

 1年生からのレギュラー、SO松永拓朗(4年)が前半、敵陣30メートル付近で展開を受け、ディフェンスラインのギャップを突いて右斜めに切り抜けた。右隅へのトライで10―0と引き離した。

 31―12で折り返して迎えた後半は、関大のしぶとく激しいタックルに手を焼き、膠着(こうちゃく)状態に陥った。終盤に輝いたのが、司令塔の松永。中央ライン付近から右サイドを突破。相手を引きつけておいて、あまったWTB内村祐介(3年)にラストパス。41―12と突き放した。

 フランカー松岡大和主将(4年)は「コロナにより、春、夏と試合ができない中で、みなさんのサポートのおかげで試合ができた。初めての試合でできないところあったが、関大にいいプレッシャーをかけられ、練習では味わえない収穫あった。日本一には足りないところがたくさんあった」と、実戦の喜びを口にした。

 8月に集団感染が発生し、約1カ月練習ができなかった。世間への影響も大きく、ラグビー部以外の天理大生が教育実習の受け入れを拒まれ、天理市の並河健市長が“コロナ差別”をしないように求める事態も起きた。

 部は、寮生活の感染防止対策を徹底して9月10日に再出発。関西5連覇、悲願の日本一へは、セットプレーを中心に修正すべき点が目立ったものの、この日ばかりは内容は横に置くべきだろう。メンバーは、1月2日の全国大学選手権準決勝、早大戦以来となる9カ月ぶり実戦の喜びに浸ったはずだ。

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2020年10月11日のニュース