碧山 1敗死守で初単独トップ!愛妻との長電話が原動力 あるぞ2場所連続平幕V

[ 2020年3月20日 05:30 ]

大相撲春場所12日目 ( 2020年3月19日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所12日目>御嶽海(右)を寄り倒しで破った碧山(撮影・坂田 高浩) 
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 平幕の碧山が御嶽海を押し出し、1敗キープで自身初の単独トップに立った。先場所の徳勝龍に続いて平幕優勝のチャンスが巡ってきた。横綱・白鵬は関脇・正代に寄り切られ2敗に後退。両横綱と関脇・朝乃山が1差の2敗グループで追い、無観客場所は残り3日となった。

 鋭い眼光そのままに獲物を追い詰めた。碧山は御嶽海のいなしにも全く体勢を崩されることなく、前に出て押し出した。1差追走の相手に完勝し、1敗を守った。

 「当たって前に出ることしか考えていなかった。相手とはよく稽古しているので、稽古場を思い出して(相撲を取った)」。幕内対戦成績は3勝4敗でも連合稽古などでは「100番やったら95回ぐらい勝っている」と“上から目線”でいった。本場所でも平常心で戦った結果だった。

 白鵬が2敗目を喫したため、自身初の単独トップに立った。会場を後にした時点では横綱の取組は終わっていなかったが「一日一番」とだけ話し、優勝争いは考えないスタンスを強調した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出できない分、夜は妻・ビオレタさんと電話で話すのが気分転換。寝不足にならないように長電話はセーブしていると言いつつ「いつもは1時間30分ぐらい。2時間近く話していることも」。これが力の源になっている。一人で寂しい思いをさせている気掛かりはあるが、昨年の春場所後に飼い始めたトイプードルの「モリー」のおかげで心配は半減したという。

 初場所の徳勝龍に続く平幕優勝の可能性が出てきたことで、錦戸審判部副部長(元関脇・水戸泉)は「単独(トップ)ですから。(今後の取組について)明日話し合いたい」と、横綱との対戦にも含みを持たせた。無観客開催となった異例の場所の優勝争いが、がぜん面白くなってきた。 

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2020年3月20日のニュース