【玉ノ井親方 視点】白鵬 慌ててバタバタ…逆に呼び込む形に

[ 2020年3月20日 05:30 ]

大相撲春場所12日目 ( 2020年3月19日    エディオンアリーナ大阪 )

無言のまま帰路に着く白鵬(撮影・成瀬 徹)       
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 白鵬は自分を見失っていた。四つ相撲の正代に、なぜあれほど張り手にこだわったのか。最近の正代が力をつけているのは確か。巻き替えもうまい。四つに組んだ時に上手を取っていないと、巻き替えられてもろ差しを許す可能性がある。それを避けるため、何度も張っていったのかもしれない。それでも、普段のように落ち着いて取れば、問題はなかった。慌ててバタバタ動いたため、逆に呼び込むような形になり、最後はもろ差しを許し寄り切られた。

 13日目は大関獲りの朝乃山戦。右の相四つだから、取りづらい相手ではないだろう。ただ、この日の朝乃山は今場所勢いに乗っていた隆の勝に、素早く右を差し、一気に前に出て圧倒した。ここにきて調子が上がっているのは間違いない。立ち合いで相手の出足を止めないと、苦しい展開になりそうだ。(元大関・栃東)

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2020年3月20日のニュース