NBAとカレッジバスケは延期と無観客 マリナーズは球場変更へ 米スポーツ界が大混乱!

[ 2020年3月12日 10:10 ]

無観客試合に踏み切るウォリアーズの本拠地、チェースセンター(AP)
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて米スポーツ界が苦渋の決断を強いられた。NBAでは11日にオクラホマ州オクラホマシティーで行われる予定だったサンダー対ジャズの一戦が試合直前に延期。12日にサンフランシスコで行われる予定のウォリアーズ対ネッツ戦は無観客で開催されることになった。

 サンフランシスコの対岸のオークランドには新型コロナウイルスの感染者を出したクルーズ船が着岸しており、州内の感染者と死亡者も増加したことでサンフランシスコのロンドン・フリード市長は1000人以上が集まるイベントを今後2週間禁止することを発表。これを受けてウォリアーズは同市のチェースセンター(収容1万8000人)でのネッツ戦を無観客で行うことに踏み切った。チームの大黒柱でもあるステフィン・カリー(31)は「少しショックだ。この世界に長くいるけれどこんなことは経験したことがない。だから違和感がある」とコメント。静寂なアリーナでの試合にカリー以外の選手も当惑することになりそうだ。

 なおNBAの各オーナーは11日に電話会談を行い、全チームの試合を一時的に無観客で行うことを検討しており、12日に再度話し合って今後の方針を固める予定。八村塁(22)が所属するウィザーズは3月中にホームであと5試合が組まれており、地元のワシントンDCのミュリエル・バウザー市長が大規模集会の禁止などを含む緊急事態宣言をしたこともあって、今後は当面、ファンの歓声がまったくない中での試合となる可能性がある。

 一方、現在「マーチ・マッドネス」と呼ばれるシーズン終盤の佳境に入り、米国の国民的イベントとなっている男女バスケットボールのNCAAトーナメントも窮地に立たされた。12日からはその“全米選手権”への出場枠をかけたカンファレンス・トーナメントが始まるが、NCAAでは選手とその限られた家族、さらに審判やスタッフだけの「準・無観客」で実施することを表明。約8万人が集結する男子の決勝は4月6日にジョージア州アトランタで開催されることになっているが、この国民的行事にも影響が出るのは避けられない情勢だ。

 多数の感染者を出しているワシントン州シアトルを本拠にしている大リーグのマリナーズも対応に追われた。同州のジェイ・インスリー知事はシアトルで250人以上が集まるイベントの中止を通達。これを受けてマリナーズはホームで26日から始まるレンジャーズとの開幕4連戦と、それに続いて行われる予定のツインズとの3連戦をシアトル以外の球場で行うと発表。ただし中立地なのか相手チームの本拠地なのかはまだ決まっていない。

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2020年3月12日のニュース