【玉ノ井親方 視点】相手研究し攻め方変えている白鵬

[ 2020年3月12日 07:00 ]

大相撲春場所4日目 ( 2020年3月11日    エディオンアリーナ大阪 )

隠岐の海を上手投げで破った白鵬(撮影・後藤 大輝)
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 白鵬は危なげない相撲を取った。右を差して上手をさぐりながら、じわじわと自分の体勢に持っていき、最後は左で上手を取って万全の形になった。今場所は警戒しなければならない相手には張り差しでいくことが多いが、この日の隠岐の海は真っ正直な四つ相撲。あえて無理をせず胸から当たっていった。右を差しても急いで攻めず、ペースを落として流れをつかんだ。相手によって攻め方を微妙に変えているところが横綱らしかった。

 先場所は右腰、右かかとのケガで途中休場したが、その影響は今のところ感じられない。ただ、休場明けだから様子をさぐりながら取っているのは間違いない。自分の形になるまで時間をかけている。35歳になりピークは越えているが、相手を研究して力が落ちたところを克服しようという姿勢は、若手も見習うべきだろう。(元大関・栃東)

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2020年3月12日のニュース