データで見る八村の第33戦 MVP男に「9勝4敗」 光るディフェンスでの貢献

[ 2020年2月25日 13:05 ]

密着マークでアデトクンボにターンオーバーを誘発させた八村(AP)
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 現時点での勢いと成績からすればバックスの圧勝と思われた試合が延長にもつれ込んだ。3連敗は喫したがウィザーズは善戦。その最も「見えやすい」要因は自己最多の55得点を挙げたブラドリー・ビール(26)のオフェンス力だが、「見えにくい」部分で最も貢献したのは間違いなく八村塁(22)のディフェンス力である。

 バックスは昨季のMVPで球宴の主将を務め、今季30・0得点(リーグ2位)、13・6リバウンド(同4位)を挙げているヤニス・アデトクンボ(25)が攻守両面でチームの大黒柱。しかし八村は試合開始からマッチアップしたNBAの看板選手に対して「9勝4敗」だった。

 これは条件を「アデトクンボがボールを持って攻める姿勢を見せた」ときに絞った場合での、八村との“戦績”である。該当ケースは計13回(あくまで主観的です)。アデトクンボはこのうちアリウープからのダンクや、ターン・アラウンドからのジャンプシュートなどで4本のシュートを決めている。

 しかし第1Q、八村はアデトクンボが持ち味となっているロングストライドを生かしたドリブルでの突進を2度くい止め、どちらも苦し紛れのパスに変えさせた。第2Qに左のローポストからバックターンでベースライン際をドライブされるとすかさず体を密着。ゴール下でシュートするスペースを与えなかった。さらにピック&ロールを仕掛けられてスイッチを余儀なくさせられたあと、インサイドをついてきた211センチのMVP男を瞬時にカバー。あわてたアデトクンボはボールを自分の脚に当ててターンオーバーを犯してしまった。反則で止めたのはわずかに1回。アデトクンボが加速してリングに迫ってくると多くのチームがその前に2人を配置して“走路”を遮断する戦術をとってくるのに対し、ウィザーズはそのほとんどを八村1人でまかなっていた。

 アデトクンボが開始早々からコートにいた第4Q、八村は通常のローテーションでは加わらないウィザーズのセカンドユニットとプレー。それはひとえにスコット・ブルックス監督(54)が背番号8のルーキー以外に“ヤニス・ストッパー”が存在しないと判断したからだろう。

 この最終クオーターでウィザーズは41―29。延長で敗れはしたが、最大20点差をはねのけて一時はリードを奪った。しかもアデトクンボは残り1分36秒には6反則目を犯して退場となっている。今季のフィールドゴール(FG)の1試合平均試投数は20・1本(成功は11・1本)だが、ウィザーズ戦では今季3番目に少ない12本(成功は8本)。八村がアデトクンボから44・8%相当(9本)のシュート機会を削り取ってあわてさせたからこその“大接戦”だったと思う。(高柳 昌弥)

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