W杯代表落選の布巻峻介「見とけよ」 反骨心でサンウルブズ開幕戦白星に貢献

[ 2020年2月1日 21:07 ]

スーパーラグビー第1節   サンウルブズ36―27レベルズ ( 2020年2月1日    福岡・レベルファイブスタジアム )

<サンウルブズ・レベルズ>後半、レベルズ選手の突進を阻むサンウルブズ・布巻(左端)ら
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 反骨のボールハンターが、スーパーラグビー(SR)初開催となった地元・福岡でサンウルブズの開幕戦初勝利に貢献した。先発したフランカー布巻峻介(27=パナソニック)が、得意とするジャッカルに2度成功するなど、後半24分に退くまで獅子奮迅の活躍。「僕らの予想した展開通りの80分になった。(ジャッカルは)それがキーになると思った「」と胸を張った。

 昨年、W杯が開催された影響で、例年は秋に開幕するトップリーグ(TL)が1月にスタート。そのため過去4年は日本代表選手を含め、多くのTL所属選手がサンウルブズに招集されたが、ラストシーズンの今季は自身をはじめとするパナソニック所属の3人にとどまった。この日も東芝―三菱重工相模原戦など、TL4試合が同時開催。「正直、トップリーグが盛り上がり(サンウルブズが)あまり注目されず、選手も集まらず、やっている僕らとしては“見とけよ”という感じだった。勝てて良かった」と思いを吐露した。

 昨シーズンまでパナソニックの主将を務めた布巻には、TLでプレーする選択肢もあった。一方で昨年は最終選考で漏れ、W杯日本代表入りを果たせず。選手集めに奔走したサンウルブズ、悔しさをバネにさらなる成長を追求する布巻、それを後押ししたパナソニックの3者の思いが一致し、開幕戦での活躍につながった。

 「以前はジャパンとの兼ね合いもあり、違うプレッシャーを僕自身感じていたし、行ったり来たりで本当にコミット(集中)できていたかというと、難しい部分があった。今年はスーパーラグビーに集中できるので、その違いはある」と布巻。ただひたすら、サンウルブズの勝利のために。逆境の狼たちが、世界最高峰のリーグで牙をむいた。

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2020年2月1日のニュース