柔道・永山 男子60キロ級V!5試合全て一本勝ちで五輪切符へ望み

[ 2019年12月13日 05:30 ]

柔道  マスターズ大会第1日 ( 2019年12月12日    中国・青島 )

男子60キロ級決勝 スペイン選手を破り優勝した永山竜樹
Photo By 共同

 男子60キロ級で世界ランキング1位の永山竜樹(了徳寺大職)が決勝でスペイン選手を下し、5試合全て一本勝ちで優勝した。女子52キロ級で元世界女王の志々目愛(了徳寺大職)は決勝で世界ランク1位のアマンディーヌ・ブシャール(フランス)を破り、優勝。女子57キロ級は玉置桃(三井住友海上)が準決勝で今夏の世界選手権2位の芳田司(コマツ)を延長の末に下したが、決勝で敗れた。

 完璧な勝ちっぷりで東京五輪代表に望みをつないだ。男子60キロ級の永山は国内2番手の立場。「目の前のことに集中」と言い聞かせ、大事な大会で5試合全て一本勝ちと満点の結果を出してみせた。

 強じんな肉体でパワフルに相手を振り回し、海外勢を一蹴した。決勝も中盤に返し技で技ありを奪うと、直後に内股を透かして一本。約2分で決着した。所属先の山田監督によると、普段は淡々とした男が11月のグランドスラム(GS)大阪大会決勝でライバルの高藤(パーク24)に敗れた後、表情に迷いが見えたという。切り替えられたのは約1週間前。「過去のことは考えない」と崖っ縁の状況で腹をくくった。

 「地力は高藤よりある」との声は根強いが、ここ一番で勝ち切れないことが弱みだ。強豪が集う大会での優勝も通過点であることは、本人が最も自覚している。来年2月の欧州でのGS大会では高藤と再戦の可能性もある。「ただ勝てばいい」。雑念を振り払い、一歩一歩進んでいく。

 ▼井上康生・男子日本代表監督 永山は結果も内容も伴っており、安定した試合だった。背水(の陣)の気持ちで臨んだことがいい方向に出た。もう一戦も負けられないという自覚はあると思う。次なる戦いが大事になる。

 ▼増地克之・女子日本代表監督 玉置は粘ってしっかりと勝ち上がった。決勝は敗れてショックだと思うが、(芳田との)2人の差は縮まった。芳田は試合運びが少し単調だった。気持ちを切り替える時間が必要かもしれない。

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