帝京大・星、箱根の星になる!悲願初Vへ花の2区熱望 高くない前評判「逆に隙を突く」

[ 2019年12月13日 05:30 ]

ストレッチする星(撮影・白鳥 佳樹)
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 来年1月2、3日の箱根駅伝に13年連続21回目の出場となる帝京大が12日、都内キャンパスで会見を行った。前回大会で5位だったメンバーのうち7人が残った厚い選手層を武器に、目指すは悲願の初優勝。前回大会で10区区間賞を獲得した星岳(3年)は花の2区を熱望し、Vへの貢献を誓った。

 昨季の帝京大は3大駅伝全てで5位と安定感を見せた。しかし今年の優勝候補には名を連ねていない。東海大、青学大、東洋大、駒大、国学院大の“5強”の前評判に対し、星は「逆に警戒されていないと思うので、隙を突ける準備をしたい」と台風の目となる覚悟を口にした。

 初出走だった昨年は10区で順位を2つ上げて区間賞。往路9位からの追い上げの立役者となったが、今年はエース区間の2区を熱望する。その脳裏に焼きついているのは宮城・明成高の先輩の村山謙太、紘太兄弟(ともに旭化成)だ。「村山さんに憧れてこの道に進んだので、2区を走りたい」と思いは強い。

 中学時代は野球部。3年の夏以降から駅伝に参加していた星は進路で悩んでいた。そんな時、テレビで目に入ったのは全日本大学駅伝で4区の区間記録を出し、駒大を優勝に導いた村山謙だった。「この人が明成の陸上部を出ているなんて凄い」。翌年1月、城西大の村山紘と箱根の2区をそろって走る姿を見て、目指す道が固まった。

(先月には自己記録/) 初の箱根で結果を残し、この一年は「自分に求めるものが高くなった」という。メイン練習以外は各自に任せる風潮の中で、睡眠や食事の自己管理も徹底。全日本大学駅伝は7区6位と奮わなかったが、先月には1万メートルで28分35秒03と自己記録を更新。調子は確実に上向いている。

 中野孝行監督は区間配置を明かしておらず、選手たちも「どこを走るか本当に分からない」状態。それでも星は先輩の背中に思いをはせる。「2区を走れたらトップが見える位置で(たすきを)渡したい」。憧れの地で一番星の輝きを放つ。

 ◆星 岳(ほし・がく)1998年(平10)9月17日生まれ、宮城県仙台市出身の21歳。桜丘中―明成高。中学時代は野球部で内野手。5000メートルの自己記録は14分4秒23、ハーフマラソンは1時間2分20秒。趣味はプロ野球観戦で、好きな球団は楽天。1メートル62、48キロ。血液型A。

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