日本代表指揮官“おりひめよ、泥臭く勇敢であれ” 女子ハンド世界選手権 30日に熊本で開幕

[ 2019年11月19日 05:00 ]

世界選手権に向けて意気込む「おりひめジャパン」のメンバーと首脳陣
Photo By スポニチ

 “Brave heart(勇敢な心)”でメダルゲットだ――。熊本県内3市5会場を舞台に24カ国が参加する「女子ハンドボール世界選手権」が、30日に開幕する。ウルリック・キルケリー監督(47)体制でのテーマは「ブレイブハート」。球に飛び込む泥臭(くさ)いプレーで上を見ず、一戦一戦勝ち上がる。1次リーグD組の日本は30日午後3時からアルゼンチンと初戦。12日には都内で日本代表「おりひめジャパン」メンバー21人が発表された。

 熊本県でのハンド世界選手権は、国内初開催だった1997年の男子大会以来2度目。22年ぶりの日本開催、さらには開催国枠で44年ぶりに出場する2020年東京五輪へ向け、注目と期待が集まる。16年6月から代表を率いるキルケリー監督は、会見で自信をのぞかせた。

 「16年に就任して以来、世界選手権、次の年のオリンピック。2つについて、長い時間をかけて楽しみに準備してきました。特に、ここ2、3カ月の成長は大きい。安定性を大事に進め、安定性が増してきた。本当に良い状態で、とてもやる気に満ちあふれています。ワクワクしながら集中している状態です」

 今大会のプレ大会となったのが、18年11月の熊本でのアジア選手権。韓国に5点差で敗れて準優勝だった。この時の代表20人のうち16人が、世界選手権でも選ばれた。初代表のサプライズ選手はなし。原希美主将を中心に互いを理解し合った、おりひめジャパンで挑む。

 キルケリー体制のテーマは泥臭く球に勇敢に飛び込む「ブレイブハート」。その日本人らしさを伸ばすべく、デンマーク人で同国代表コーチ経験もある指揮官は各国とのパイプを駆使。今年3月から5度の欧州遠征を行った。ルーマニア、ハンガリー、ノルウェー、デンマークなどでトップ選手のレベルを知った。原主将は「大きい選手と試合経験を多く積んで、全員の経験値が上がっている。競った場面でも冷静にプレーできるのではないかな。どの場面でも気持ち、ブレイブハートを忘れずに戦いたいと思います」とうなづく。

 日本は1次リーグD組。初戦は開幕日、30日のアルゼンチン戦。快進撃に期待が高まる。「これから本当に、準備のラストスパートに入りますが初戦に全力を注いで準備をしています。熊本では、日本のためにファンのために、大きなファイトをします」と指揮官は誓う。

 代表は27日に熊本入りする。一戦一戦、泥臭く、勇敢に――。世界の強豪相手におりひめジャパンの、火の国での熱戦が、いよいよ始まる。

 ≪ロシア、スウェーデン強い≫▼キルケリー監督によるD組分析 ロシア、スウェーデンが今のところ強いと思っています。欧州トップクラブで活躍する選手が多い。中国、アルゼンチンとはここ最近、毎回接戦になっている。アルゼンチンは成長中で男子の監督をしていた人が監督になって新チームをつくった。コンゴも、なかなかいいアフリカのチームです。

 ◇女子ハンドボール世界選手権 2年に1度の世界一決定戦。1957年の第1回から日本開催の今回が24回目。次回はスペイン開催。最多優勝はロシアの4回。前回のドイツ大会はフランスが制し日本は16位。優勝国は東京五輪出場権と次回大会の出場権を得る。

 ◆チケット情報 ▽申し込みの流れ (1)公式サイトにアクセス「2019女子ハンド」で検索(2)希望チケットを申し込む(3)申し込み完了メール到着(4)コンビニエンスストアで支払い(クレジットカード支払いは自動引き落とし) ▽会場 パークドーム熊本(メイン会場)、アクアドームくまもと、熊本県立総合体育館(熊本市)、山鹿市総合体育館、八代市総合体育館 ▽種類 1日券、会場パッケージ(1次リーグのみ対象)、ホスピタリティーチケット(パークドーム熊本のみ)、ハッピーアワーチケット(平日の全会場、土日の一部会場限定で販売。2試合目以降に入場可能で各会場のファンゾーンで使えるクーポン券付き) ☆問い合わせ先 チケットカスタマーセンター(電)050(5433)1080

続きを表示

この記事のフォト

2019年11月19日のニュース