ジョセフHC続投決定! 日本ラグビー代表最長7年超政権へ 23年フランスW杯も「ONE TEAM」

[ 2019年11月19日 05:30 ]

続投が決まったジョセフHCは長期政権に意欲
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 日本ラグビー協会は18日、男子15人制日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)と、2023年末まで契約を更新したと発表した。決定は16日付。また、トニー・ブラウン・アタックコーチ(44)、長谷川慎スクラムコーチ(47)とも契約更新で基本合意に達したことが判明した。再び「ONE TEAM」体制を結成し、23年W杯フランス大会で2大会連続の決勝トーナメント進出を目指す。

 現在、ニュージーランドに帰国中のジョセフHCは、日本協会を通じて「私はもう一度、日本代表と一緒にチャレンジする道を選びました。今まで以上にチームを強化していきたいと思います」とコメントを発表。次の任期を満了すれば、日本代表では歴代最長となる7年超の長期政権に向けて意欲を示した。

 続投をめぐってはW杯開幕前の今年8月に基本合意に達したものの、その後日本協会からの正式オファーがなかったため、ジョセフHCが一時態度を硬化。ニュージーランドの次期監督候補にも挙がる中、協会は10月24日に開いた次期HC選考委員会で続投方針を決定し、世界トップクラスとされる年俸1億円前後の条件も視野に正式交渉を進めていた。

 現役時代にニュージーランド、日本の代表として2度のW杯出場経験があるジョセフHCは、指導者としてもスーパーラグビーのハイランダーズを率い、15年にリーグ初制覇。16年9月に日本代表HCに就任し、今月2日に閉幕したW杯では1次リーグを4戦全勝で1位突破して史上初の準々決勝進出を果たし、世界ランキングでも一時過去最高の6位に導く手腕を発揮した。

 その躍進に欠かせなかったのが、世界的な戦術家であるブラウン氏と、強固なスクラムを築き上げた長谷川氏の存在だ。日本協会の関係者によると、ジョセフHCの続投を前提に両者とも水面下で再契約交渉を進め、基本合意に達したもよう。ブラウン氏はハイランダーズ、長谷川氏はヤマハ発動機との契約があるが、当初2年間は代表活動期間の7、11月のみ従事してもらう見込みで、契約に大きな障害はないという。

 今後はフランス開催となる23年W杯に向け新たな強化策、若手選手の発掘・強化などに着手する。「“2023年のONE TEAM”の一員になりたいと思っている若い選手の皆さまも、今から挑戦を始めることが大切です!」と呼びかけたジョセフHCを先頭に新たな4年がスタートする。

 ◆ジェイミー・ジョセフ 1969年11月21日生まれ、ニュージーランド・ブレナム出身の49歳。92年に同国代表初キャップを獲得し、95年W杯に出場。W杯後にサニックスに加入し、99年W杯には日本代表として出場した。通算キャップはニュージーランド20、日本9。03年に指導者に転じ、11年にはハイランダーズHCに就任。15年にスーパーラグビー初優勝に導いた。16年9月から日本代表HC。現役時代のポジションはフランカー/No・8。1メートル96。家族は妻と1男3女。


 【ジョセフHC続投までの経過】
 ☆16年1月18日 就任が決定
 ☆同9月1日 就任
 ☆19年8月ごろ 日本協会と2年間の契約延長で基本合意
 ☆同9月20日 W杯開幕戦でロシアに勝利
 ☆同10月13日 W杯1次リーグ最終戦でスコットランドに勝ち、日本を史上初の8強入りに導く
 ☆同10月20日 準々決勝で南アフリカに敗れる
 ☆同10月21日 日本協会から正式な続投要請がないことに、ジョセフHCが態度を硬化していることが判明。ニュージーランド代表からも新監督就任オファーがあることも明らかに
 ☆同10月24日 日本協会が次期HC選考委員会を開き、ジョセフHCに続投要請することを決定
 ☆同11月16日 続投が正式決定

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