卓球ビデオ判定 五輪導入見送りか 国際卓球連盟から組織委へ打診なし「時間的に無理」

[ 2019年11月11日 05:30 ]

 日本協会が求めている東京五輪での卓球のビデオ判定導入が、暗礁に乗り上げていることが10日、複数の関係者への取材で分かった。現時点で国際卓球連盟(ITTF)から東京五輪組織委員会への打診がなく、アジア卓球連合理事で、組織委員会の横田幸子スポーツマネジャー(67)は「時間的に無理ではないか。制度も整備されていない」と語った。

 4月の世界選手権個人戦女子ダブルス決勝で、伊藤・早田組が得点したと思われた場面でポイントが得られなかったことを受け、日本協会がビデオ判定の導入を要請。その後、12月のグランドファイナルや来年3月の世界選手権団体戦で試験導入されることになっていた。

 しかし、ITTFの前原正浩執行副会長(65)は「前向きな人ばかりではない」と説明。1000万円以上と言われるコスト面に加え、審判の地位低下を危惧する声が国際的に根強く、ルール面の整備などが問題点と考えられる。来年3月の世界選手権団体戦後に事態が動く可能性があるものの、現状のままでは導入は難しい状況だ。

続きを表示

2019年11月11日のニュース