白鵬“日本人1勝”天皇陛下の即位祝うパレードの日に記念の白星

[ 2019年11月11日 05:30 ]

大相撲九州場所 初日 ( 2019年11月10日    福岡国際センター )

北勝富士(左)をはたき込みで破った白鵬(撮影・岡田 丈靖)
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 横綱・白鵬(34=宮城野部屋)が“日本人1勝”を挙げた。9月に日本国籍を取得した第一人者は、秋場所の初日で敗れていた小結・北勝富士(27=八角部屋)を立ち合いの当たりで圧倒してから危なげなくはたき込みを決めた。天皇陛下の即位を祝うパレードが行われた日に記念の勝利となった。

 史上最多を更新し続ける通算1133勝は、白鵬にとって特別なものとなった。秋場所前の9月3日付の官報で日本国籍取得が告示され、そこから初めての勝利。「まあ、うれしいですね」と自然と笑みがこぼれた。

 因縁の相手に借りを返した。国籍取得後の初めての場所となった秋場所初日。北勝富士に寄り切られて金星を配給した。そして場所前に痛めていた右手小指の骨折のため2日目から休場。再起の場所で再び北勝富士との対戦となったが、強烈な右からのかち上げで先手を取り、突き、押しで攻めながら相手の頭が低くなったところをはたき込んだ。

 「圧力がかかっているのと(相手の)足が滑ったのと、短いけど流れがあったのかなと思う」。納得の内容の日本人初勝利は天皇陛下の即位を祝うパレードの日と重なったことで「この懸賞はどうしようかな」と記念に取っておくことも考えている様子だ。

 ここ数年は故障がちで、17年名古屋場所を最後に2場所連続皆勤がない。今年も3場所で休場し「ケガをしない体をつくっていくのが精いっぱいだった」と振り返る。そんな中、東の正横綱の鶴竜が腰痛により休場し、2年ぶり出場の九州場所はいきなり一人横綱となった。「託された形。引っ張っていくという感じ」と最高位としての責任感をにじませた。日本人1勝の先に見据えるのは、もちろん日本人初優勝。「乗っていきたいなと思う」と天皇賜杯を見据えた。

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