“藍の道”19歳・古江彩佳アマV ミレニアム世代“一番星”だ史上7人目

[ 2019年10月21日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 富士通レディース最終日 ( 2019年10月20日    千葉県千葉市 東急セブンハンドレッド西C=6,675ヤード、パー72 )

初優勝を果たし、同じアマチュアの西郷真央(手前)と抱き合って喜び合う古江彩佳。左は西村優菜(撮影・西川祐介)
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 首位に1打差の2位から出た古江彩佳(19)が6バーディー、1ボギーの67をマークし、通算17アンダーで日本女子プロツアー史上7人目のアマチュア優勝を成し遂げた。00年度生まれの“ミレニアム世代”として初の優勝。この優勝により、2週間後に控えた最終プロテストを免除となり、11月1日開幕の樋口久子・三菱電機レディースからプロとしてスタートを切ることになる。

 わずか10センチのウイニングパットをタップした古江は、帽子に右手を添えて軽く会釈した。19歳のシャイな新ヒロインの誕生。憧れの人、宮里藍さん(34)らに続く史上7人目のアマチュア優勝という快挙達成の瞬間としては何とも静かで、初々しいシーンだった。

 「宮里藍さんと同じことをできたというのは凄くうれしいです」

 第2打をグリーン奥にこぼした最終18番で今大会最初のボギーを叩いたが、そこまでは完璧なゴルフを展開。最終日を首位で迎えながら3位に敗れた6月のリゾートトラストの反省から、この日のバック9は徹底して攻めの姿勢を貫いた。3メートルのバーディーパットを沈めた10番で単独首位に立つと、精度の高いショットで13番から連続バーディーを奪うなど、来季のシード獲得を確実にしている同組の三ケ島、高橋に付け入るスキを与えなかった。

 今年6月の日本女子アマチュア選手権では、最終日の優勝争いの最中に日本ゴルフ協会幹部の乗用カート操作ミスで大事な3Wを真っ二つに折られる事故を経験した。勝てばプロテストは最終からという特典を逃したが「前に進むしかないので」と挑んだ2次テストを首位で突破。プロ向きの心の強さも持ち合わせている。

 1週間、快挙達成の余韻に浸った後、三菱電機レディースでのプロデビューが待っている。「賞金女王になるのが夢。ジュニアゴルファーが憧れるような選手になりたい」と目標は全英女子オープン制覇で時の人となった渋野と同じ。“黄金世代”VS“ミレニアム世代”。女子ゴルフがますます面白くなってきた。

 ▼2位三ケ島かな ボギーなしだけが収穫かと思います。パターが決まらないですね。(アマチュア優勝を許し)そこが一番悔しいですね。

 ▼2位稲見萌寧 サンデーバック9でスコアを伸ばせたので自信になります。まだ、試合は続くので、これを生かしていきたい。

 《明るくて可愛くて元気な“妹キャラ”》最終18番グリーン脇で快挙達成の瞬間を見守った“ミレニアム世代”の吉田、西村は両親への感謝を口にして涙ぐむ古江の姿を見て「ヤバい。感動しました」とそろってもらい泣きした。小学校低学年からの付き合いという同じ関西出身の西村によると、同世代の中で古江は「明るくて、可愛くて、いつも元気な妹キャラ」。記者会見場などでは声が小さく、発言も控えめだが、友人といる時は笑い声が大きすぎて「うるさい」と注意されることもあるという。

 《母ひとみさんも緊張》愛娘の快挙達成の瞬間を母・ひとみさん(49)は「私の緊張が伝わらないように」と最終18番グリーン脇で静かに見届けた。古江のコーチでもある父・芳浩さん(50)もゴルフ専門家ではなく、両親とも会社員。今大会も自宅のある神戸市から8時間かけて車で移動。車に炊飯器を積み込み、この日もおにぎりをつくって持たせた。優勝スピーチで両親への感謝を口にしながら涙ぐむ愛娘を見ながらひとみさんも涙を流した。

 ▼宮里藍さん 古江さん、本当におめでとうございます。以前から実力のある選手という印象ですが、プロの大会で勝つということはいろんなことを乗り越えなくてはいけないので、技術、メンタルともに自分の良さが出せたのではないかと思います。ここで得た自信を次につなげていけるよう、また、今後の活躍も期待しています。

 ▼ガレス・ジョーンズJGAナショナルチームヘッドコーチ もともと才能があったので、優勝に驚きはない。国際的な舞台でも活躍できると思う。

 【古江彩佳】
 ☆生まれ 2000年(平12)5月27日生まれ、神戸市出身
 ☆サイズ 1メートル53、53キロ。
 ☆ゴルフ歴 3歳から。会社のゴルフコンペに出場するため練習場に出掛けた母・ひとみさんに手を引かれて行ったのがきっかけ。その1年後には周囲に「タイガー・ウッズと戦いたい」と豪語していたという。コーチは父・芳浩さん。兵庫・滝川二高2年だった17年にナショナルチーム入り。プロツアーには18試合に出場し、予選落ちはわずか2試合。今大会の優勝を含む4試合でトップ10入り。
 ☆勝負メシ 高校のころから試合の前には験を担いで必ずとんかつを食べる。ただし、運を閉ざすからと卵で閉じたカツ丼はNG。
 ☆好きな人 目標は宮里藍さんだが、一番好きな人は歌手の浜崎あゆみ。5歳のころ、両親の買ったDVDを見てはまった。これまでの人生で最高の瞬間は今大会の優勝ではなくあゆのライブに行った時だという。好きな曲は「INSPIRE」。カラオケの十八番は「BLUE BIRD」でいつも90点以上を叩き出す。

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