サニブラウン、世界選手権100メートル日本人初ファイナリストへ!東京五輪へ“虎”視眈々「集中」

[ 2019年7月2日 05:30 ]

陸上世界選手権選手一次発表会見で笑顔を見せるサニブラウン(撮影・会津 智海)
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 陸上の日本選手権で男子100メートルと200メートルの2冠を達成したサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)が、世界選手権(9~10月、ドーハ)で偉業に挑む。1日、同選手権2種目の日本代表に正式に選出され、100メートルで日本人初となるファイナリスト入りを誓った。この日は東京五輪代表選考要項も発表され、世界選手権でメダルを獲得すれば東京五輪内定となることが改めて示された。好調のサニブラウンなら、ドーハで東京切符という高いハードルクリアも夢ではない。 

 前日に短距離2冠を達成した興奮冷めやらぬ中、サニブラウンが真新しい日本代表のユニホームに袖を通して会見場に登場した。新ジャージーは日本チームの「サンライズレッド」を基調にドーハの砂漠をイメージ。「デザインはパッと見で虎のよう。虎のように速くフィールドを駆け抜けたい」と世界選手権への意気込みを語った。

 弱冠20歳だが、すでに世界選手権は15年北京大会、17年ロンドン大会を経験。今回が3度目の出場となる。「世界大会だろうが五輪だろうが一大会。やるべきことに集中したい」。世界の猛者との争いに向け、すぐさま戦闘モードに切り替えた。

 この日、日本陸連から東京五輪代表選考要項も発表された。世界選手権で日本人最上位メダリストになれば、その時点で来年の東京五輪内定となる。過去、世界選手権で一度も決勝にさえ進出していない男子100メートルの日本勢にとっては高いハードルだが、5月から6月にかけて1カ月の間に3度の9秒台(追い風参考含む)を連発した今季のサニブラウンなら届く可能性は十分にある。「(五輪内定は)全然考えていなかった」と語る一方で「全米学生を経験しているので、今年はもっと良い位置で勝負できるのかなという自信はある」と静かに闘志を燃やした。

 現時点で各国の世界選手権出場メンバーは確定していないが、今季の男子100メートルを見ると、サニブラウンの9秒97は世界8位。ファイナリストは射程内で、表彰台に上がるとなると9秒8台の記録が必要になるとみられる。

 鍵になるのが前回大会でスタートに失敗し「全力でやっちゃいました」という準決勝だ。「自分の走りができるかできないかが(決勝への)分かれ目。決勝に行くには9秒台が不可欠」と準決勝を勝負どころとみている。

 今後は大学のあるフロリダに戻り、コーチらとともに練習スケジュールや試合日程を相談して決める。世界選手権のリレー代表候補にも名を連ね、欧州でのレース参戦も見据える。「フロリダで練習を積んでパフォーマンスを見せたい」。まずはつかの間の休息を取り、しゃく熱の戦いに備える。(河西 崇)

 ▽陸上トラック&フィールド種目の東京五輪への道 (1)今秋の世界選手権で3位以内に入った日本人最上位で、来年の日本選手権終了時点までに、国際陸連が定める東京五輪の「参加標準記録」を満たした選手(2)来年の日本選手権で3位以内に入り、上記の期間に「参加標準記録」を満たした選手(3)来年の日本選手権で3位以内に入り、世界ランキングで五輪出場資格を得た選手…の順で選考される。今秋の世界選手権でメダルを獲れなければ、基本的に来年の日本選手権の3位以内から選ばれる。

 ▽世界選手権での日本男子100メートル成績 決勝に進出した選手はおらず、準決勝進出者は5人。93年シュツットガルト大会で井上悟が初進出し、朝原宣治は97年アテネ大会から4度進出。17年ロンドン大会ではケンブリッジ飛鳥、サニブラウン、多田修平の3人が準決勝に名を連ねた。五輪では「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳が1932年のロサンゼルス大会で6位入賞している。

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