比嘉、単独首位発進 海外メジャーでは16年藍以来

[ 2019年6月1日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー全米女子オープン第1日 ( 2019年5月30日    サウスカロライナ州 CCチャールストン=6535ヤード、パー71 )

第1ラウンド、9番でバンカーショットを放つ比嘉
Photo By 共同

 メジャー第2戦が開幕し、13人が出場した日本勢では大会初出場の比嘉真美子(25=TOYO TIRES)がボギーなしの6バーディー、65で首位に立った。74回を迎える大会でデビュー戦の最少スコアをマーク。同組の成田美寿々(26=オンワードホールディングス)は69で7位。畑岡奈紗(20=森ビル)は1イーグル、3ボギーで勝みなみ(20=明治安田生命)らとともに72の43位だった。1打差の2位にエスター・ヘンゼライト(20=ドイツ)とアマチュアのジーナ・キム(19=米国)が続いた。

 長短のパットが次々とカップへ消え、初出場の緊張を振り払った。風の弱い午前スタートとはいえボギーなしの6バーディー。デビュー戦初日での65は長い歴史の中で最少スコアだ。大舞台で隙のないゴルフを展開した比嘉は「最近のもやもやを晴らすようなラウンドができてすっきりした。全てがリズム良くラウンドできた。100点に近い」と声を弾ませた。

 晴天が続いてグリーンは硬さを増したが、練習場での感触や他選手のパットを観察し「早い段階で(速さに)気づけた」と言う。緊張の1番。同組の成田、畑岡がボギーを叩く中、冷静にパーセーブ。3番から3連続バーディーで勢いをつけると、9番はバンカーから傾斜を使って60センチに寄せて前半は4バーディー。後半も10番で7メートル、17番も1・5メートルを決めた。パット数は27に抑え「起伏の癖には目が慣れてきた」と手応え十分に話した。

 来年の東京五輪を見据え、世界ランクを上げるために積極的に海外メジャーに挑戦する。4月のANAインスピレーションは気負いもあって予選落ち。その反省もあって今回は野球観戦に行くなど肩の力を抜いて臨んだ。「楽しい気持ちがスコアに表れたかな」と笑う。

 優勝賞金が100万ドル(約1億1000万円)となった女子最高峰の大会で輝きを放ち「メジャーに出るたびにゴルフが楽しいという気持ちが強くなっている」と表情を和ませる。ラウンド後の会見では海外メディアから婚約している大相撲の十両・勢に関する質問も飛んだ。高まる注目の中で「とにかくベストを尽くせるように」と自身に言い聞かせていた。

 《樋口以来Vなるか》日本選手の海外メジャー首位発進は、2016年のANAインスピレーション初日にボギーなしの5バーディー、67で回った宮里藍以来。宮里は2日目も首位を守ったが、3日目に陥落し、最終順位は18位。また岡本綾子は87年のデュモーリエ・クラシックで初日に66をマークして首位発進も最終日に74と崩れ、2位だった。日本選手のメジャー制覇は77年の全米女子プロ選手権を制した樋口久子のみ。

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2019年6月1日のニュース