次場所で親子関取なるか!?琴鎌谷 勝ち越しで新十両昇進に望みつなぐ

[ 2019年5月23日 15:42 ]

大相撲夏場所12日目 ( 2019年5月23日    両国国技館 )

<夏場所12日目>美ノ海(右)を押し出しで破る琴鎌谷(撮影・久冨木 修)
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 東幕下2枚目の琴鎌谷(21=佐渡ケ嶽部屋)が7番相撲で西十両14枚目の美ノ海(26=木瀬部屋)を押し出しで破り、4勝3敗と勝ち越した。他の力士との成績の兼ね合いになるが、名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)での新十両昇進の望みをつないだ。

 3連勝からの3連敗で迎えた2度目の十両での取組は、立ち合いで2回突っかけた。3回目は突っ張りをしっかり受け止めてから右からいなし、バランスを崩した相手を押し出した。「思い切っていこうと思っていたので、(立ち合いが)合わなかったからといって乱れたわけじゃない。集中力を切らさずいけた。相手に合わせず、流れよくいけた」。大事な一番で平常心を貫き、勝負を決めた。

 3連敗中は「気持ちが切れそうになった」というが、周囲の励ましで吹っ切れた。実父である師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)から「いい相撲を貫いていけば白星につながる。思い切って相手に気持ちをぶつけてこい」と背中を押された。埼玉栄高相撲部の山田道紀監督からは「硬くなりすぎ。思い切っていけばいい」と言われ、「助かった。気持ちが楽になった」という。「感謝しかない」と自分を支えてくれた人への思いを口にした。

 新十両に昇進すれば、師匠に続いて親子関取となる。親子関取は過去に、大関・貴ノ花と横綱・3代目若乃花、横綱・貴乃花、関脇・栃東と大関・栃東、小結・佐田の海と現役の平幕・佐田の海ら9組。さらに、祖父は元横綱・琴桜の先代佐渡ケ嶽親方だけに、3代にわたる関取にもなる。

 「まだ分からないので、気持ちを切らさないようにしたい」と慎重ながら、十両という番付は「一つの目標であり、師匠、先代に追いつくための第一歩」と捉えている。「まずは関取。そこから幕内、三役と段階を上げていければ」と将来を見据えた。

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