大也 男子200バタ3年ぶりVも自己記録届かず、喜び半減

[ 2019年4月6日 05:30 ]

競泳 日本選手権第4日 ( 2019年4月5日    東京辰巳国際水泳場 )

競泳日本選手権第4日 男子200メートルバタフライ決勝、勢いよく飛び込む瀬戸(右から2人目)=撮影・小海途 良幹
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 世界選手権(7月、韓国・光州)の代表選考会を兼ねて行われ、男子200メートルバタフライで瀬戸大也(24=ANA)が1分54秒44のタイムで3年ぶり4度目の優勝を飾り、代表入りを決めた。16年リオ五輪銀メダリストの坂井聖人(23=セイコー)は4位と低迷。女子50メートル背泳ぎは酒井夏海(17=スウィン美園)が初優勝を果たした。

 エースの自覚が喜びを半減させた。瀬戸は代表入りの条件となる派遣標準記録を上回り、3年ぶりに優勝。それでも目標の自己ベストに0秒41届かず「今大会の悪いイメージを払しょくする泳ぎをしたかったが…」と唇をかんだ。大会4日目までに16種目の決勝を終え、個人種目で世界選手権出場を決めたのは4人だけ。白血病を患う池江、モチベーション低下を理由にドイツで静養中の萩野が不在の中、悪い流れを断つ好記録を狙ったが、かなわなかった。

 200メートルバタフライの決勝は午後4時29分開始。この日は午前11時2分開始の200メートル個人メドレー予選、午後5時36分開始の同準決勝も泳いだ。今年は昨年に比べ、午後のレース開始時刻が2時間前倒し。休息時間の減少による調整不足がレベル低下の一因と指摘するコーチもいる中、瀬戸は分刻みのスケジュール管理でケアや昼寝時間を確保し、最低限の結果を出した。

 2月には近大で合宿を実施。04年アテネ五輪200メートルバタフライ銀メダルの山本貴司氏(40)が監督を務める同大水上競技部のスローガン「勝たな、おもろない!」に感銘を受けた。昨年は200メートルバタフライ、200メートルと400メートル個人メドレーで代表入りも、日本選手権は3種目とも2位。同じ種目に出場する今大会は、3冠をノルマに掲げる。「ここからは得意種目の個人メドレーが始まる。自己ベストを出すことで、皆に“行ける”という流れをつくりたい」。日本競泳界のためにも記録を追う。 

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