秋が旬の“青魚”を食べて強く賢くなろう サンマ、イワシ、サバ、ブリ、カマス

[ 2018年5月1日 05:40 ]

 秋は魚がおいしい季節だ。栄養をたっぷり含んでいて、アスリートキッズには欠かせない食べ物でもある。体力アップはもちろんのこと、君たちの頭を賢くしてくれるんだ。たくさんのスポーツ選手の指導をする「食のお姉さん」、公認スポーツ栄養士・吉谷佳代さんに「秘められた魚のチカラ」を聞いたぞ。

 魚屋さんには色々な種類の魚を置いているよね。赤身、白身、青魚など。本当にたくさんある。では、どの魚がアスリートキッズにいいのかな。先生、教えてください。

 「サンマなどの背中が青い魚にはたくさんの栄養が含まれています。イワシ、サバ、カマス、ブリなどもお勧めです。なぜなら、これらの魚にはオメガ3という脂が多く含まれているからです。この脂が君たちの体を強くしてくれます」

 オメガ3って聞き慣れない言葉だよね。どんな役割があるのかな?

 「血液をサラサラにしてくれます。サラサラになると体の隅々まで酸素を運ぶことができるので、持久力を上げたり、疲労回復の効果が見込まれます。さらに、賢くもなれますよ。脳の栄養素になるので、記憶力と判断力アップになります」

 お肉にも脂があるけど、どう違うの?先生。

 「お肉の脂は塊なので体の中で分解されにくく、脂肪が付いたり、血液がどろどろになる可能性があります。一方の魚の脂は液体なので、体の栄養にもなりやすいです」

 でも、みんな勘違いしないで。お肉が悪いってわけではないよ。

 「お肉の脂も魚の脂も体にとってとても重要なものです。体を大きくするホルモンの材料になるからです。お肉がダメなのではありません。お肉も魚もバランスよく取ることが大事なのです」

 持久力アップや賢くなるためには、オメガ3が含まれた食品を毎日食べることが大切なんだ。でも、いつも魚を食べるのは難しいよね。そこで先生は、シラスや煮干しをお勧めしている。オメガ3がたくさん含まれているからだ。これらをちょっとずつでもいいから食べ続けることが大事だ。

 さあ、これからはサンマが旬になる。脂が乗ったおいしい一匹を食べて、元気で強くて賢い子どもになろう。

 ◆吉谷 佳代(よしたに・かよ) 管理栄養士、日本栄養士会体育協会公認スポーツ栄養士、フードコーディネーター。2001年徳島大医学部栄養学科卒。江崎グリコで健康食品開発やスポーツサプリメントの研究に携わった。現在はフリーランスのスポーツ栄養士として活躍。プロ野球・阪神、バレーボール女子JTなどのトップ選手を手がけるだけでなく、実業団からジュニア選手まで、幅広く栄養指導を行う。

 16年9月発行「スポニチジュニア」より

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