おいしくて体が強くなる「アスリート鍋」 豚肉、サケ、小松菜などを味噌味で

[ 2018年5月1日 05:36 ]

 冬の定番料理といえば鍋料理が挙げられる。具材、味付けを工夫すれば、栄養満点の食事になる。たくさんのスポーツ選手の指導をする「食のお姉さん」、公認スポーツ栄養士・吉谷佳代さんに「アスリート鍋」の作り方を聞いたぞ。

 鍋料理は体づくりにも風邪の予防にもつながる万能の料理だ。まずは体を大きくするための食材。吉谷さんのオススメはこれだ。

 「メーンの具は豚肉が最適です。エネルギーに変わりやすいビタミンB1が、鶏肉や牛肉より多く含まれています。特に赤身が多いロース、ももの薄切りがピッタリ。筋肉をつくる秘けつが赤身です。魚も同じで、マグロ、カツオ、サケが鍋の具材に向いています。火を通し過ぎずに食べましょう」

 次は風邪の予防、体の免疫力を高める食べ物だ。緑黄色野菜を積極的に入れよう。

 「ビタミンA、C、Eをひっくるめて、ビタミンエース(ACE)と呼びます。強そうな名前の“エース”になる食材は、小松菜、春菊、青ネギなどです。大根の葉もエースの一員。大根の白い部分にはビタミンCが豊富で、葉はAとEに優れています。1本丸ごと栄養満点の食べ物です」

 気になる味付けは?

 「味噌ベースがいいでしょう。発酵調味料は整腸作用を高め、引いては腸を強くする効果があります。これが風邪の予防にもつながります。同じように発酵食品であるキムチを加えてもいいでしょう。魚は癖がある食べ物なので、しょうがやニンニクを入れれば、においを緩和すると同時に体を温める効能があります」

 残ったお汁も忘れずに。

 「うどんや雑炊をシメにして、流れ出た栄養分も取り込みましょう」

 想像しただけでもお腹が空いてきた。アスリート鍋で強い体をつくろう。

 ◆吉谷 佳代(よしたに・かよ) 管理栄養士、日本栄養士会体育協会公認スポーツ栄養士、フードコーディネーター。2001年徳島大医学部栄養学科卒。江崎グリコで健康食品開発やスポーツサプリメントの研究に携わった。現在はフリーランスのスポーツ栄養士として活躍。プロ野球・阪神、バレーボール女子JTなどのトップ選手を手がけるだけでなく、実業団からジュニア選手まで、幅広く栄養指導を行う。

 15年12月発行「スポニチジュニア」より

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