秋は体づくりにピッタリな食材が豊富 サツマイモ、クリ、カツオ、柿が元気の源に

[ 2018年5月1日 05:35 ]

 「食欲の秋」は、栄養たっぷりの食材がたくさんある。旬のどんな食材を取れば、育ち盛りのアスリートキッズの体にプラスとなるのか。たくさんのスポーツ選手の指導をする「食のお姉さん」、公認スポーツ栄養士・吉谷佳代さんに「秋のアスリート食材」を聞いたよ。

 秋が旬の食材は、君たちを元気にしてくれるものがたくさんある。吉谷さんがお勧めする秋の味覚は、(1)サツマイモ&クリ(2)カツオ(3)柿。車に例えて理由を教えてくれたぞ。

 「サツマイモとクリは車で言えばガソリン。体の燃料となる炭水化物、糖質をたくさん含む優れた食材です。運動会やマラソン大会、スポーツの試合の前に食べれば、体のエネルギーとなります」

 サツマイモとクリの糖質はとても優れていて、燃料補給ができると同時にその燃料が減りにくいという利点がある。燃費がいいエコカーになって、試合でも運動かいでもバテずに活躍ができるぞ。

 「カツオは車のボディにあたる体の骨格をつくってくれます。タンパク質の量は全食材の中でトップ。カツオの刺身を5切れ食べれば、卵を3〜4個食べたのと同じぐらいのタンパク質を取れます。刺身やタタキで食べましょう」

 秋のカツオは「戻りガツオ」と言って脂が乗ってとてもおいしい。この脂は健康の害になるものではないから、大きくて丈夫な体をつくるのにピッタリだ。ちなみに初夏のカツオは「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」という俳句がある。昔は縁起物として重宝されたんだ。

 「柿はビタミンが豊富で体調を整えてくれます。その働きは、エンジンを円滑に動かすオイルのようなものです。皮を薄く切って、身と皮の間にある部分も食べるように心がけてください。ポリフェノールが多く含まれていて、風邪の予防になります。“柿が赤くなれば医者が青くなる”ということわざがあるくらい、健康な体づくりを支えてくれます」

 秋のフルーツの中でも柿には特別な力があるんだね。みんな、栄養ある旬の食材を食べて、スポーツの秋に輝こう。

 ◆吉谷 佳代(よしたに・かよ) 管理栄養士、日本栄養士会体育協会公認スポーツ栄養士、フードコーディネーター。2001年徳島大医学部栄養学科卒。江崎グリコで健康食品開発やスポーツサプリメントの研究に携わった。現在はフリーランスのスポーツ栄養士として活躍。プロ野球・阪神、バレーボール女子JTなどのトップ選手を手がけるだけでなく、実業団からジュニア選手まで、幅広く栄養指導を行う。

 15年9月発行「スポニチジュニア」より

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