正しいおやつの食べ方は?練習前におにぎり、バナナなど 練習後も“補食”を取ろう

[ 2018年5月1日 05:33 ]

 スポーツ好きの君たちは、きっとこんな経験があるはずだ。練習の後、空腹のあまり、おやつをムシャムシャ。そのせいで夕食があまり食べなられなくなってしまった、ということはないかな?だからと言って、何も食べずに夕食を待てないよね。そこで、今回のテーマは「正しいおやつの食べ方」。多くのスポーツ選手を指導する“食のお姉さん”、公認スポーツ栄養士の吉谷佳代さんに、どのタイミングで、何を食べればいいのかを聞いたぞ。

 間食は良くないという言葉を耳にすることもあるけど、実際のところはどうなのだろう。

 「いわゆる“おやつ”は、間食という言葉に置き換えられますが、間食ではなく補食だと考えてください。運動をしていれば、1日3食だけでは栄養を補えなくて当然です。おやつで補う必要があります」

 育ち盛りで、なおかつ運動もしていれば、お腹がすいて当然なんだね。

 「食べるタイミングで一番大事なのは、練習前に取ることです。空腹の状態で運動をすれば、エネルギー源がない状態で動いているのと同じです。栄養を補給しておくことで、集中力が持続し、疲れにくく、練習やトレーニングに身が入るようになります」

 ガソリンが空っぽだと、車は走らないよね。人間もお腹の中にエネルギーを蓄えた状態で運動をした方がいいんだ。

 「練習が終わった直後も大事です。運動をすると、体を大きくさせる成長ホルモンが大量に分泌されます。この成長ホルモンが出ている間に必要な栄養を取ることが大切。運動後30分以内が目安です。ダメージを回復させ、体を成長させることにもつながります」

 練習前と後では食べる種類が変わるのかな?

 「練習前は消化が早く、エネルギーになる炭水化物をオススメします。おにぎり1、2個、ゼリータイプの栄養食品、バナナ1本ぐらいがちょうどいいでしょう」

 食べ過ぎると体が動きにくくかるからご注意。

 「練習後は魚肉ソーセージ、カニかま、おにぎり、あんパンなどがコンビニで手軽に買えます。成長ホルモンの栄養源になる炭水化物、タンパク質を摂取することが大事です。量は、その後に夕食があることを考えると、お腹を少し満たす程度にとどめましょう」

 でも、少しでも食べたら、お腹が刺激されてもっと食べたくなるよね。

 「その時は水分をたくさん取って、お腹を膨らませてください。100%の果汁飲料でも構いませんよ。糖質が補えます。水分は胃からの通過が早いので、夕食にそこまで影響を与えないでしょう」

 子どもの間から、練習前と練習後に補食をする習慣を身につけておけば、体づくりにプラスになるはずだ。

 ◆吉谷 佳代(よしたに・かよ) 管理栄養士、日本栄養士会体育協会公認スポーツ栄養士、フードコーディネーター。2001年徳島大医学部栄養学科卒。江崎グリコで健康食品開発やスポーツサプリメントの研究に携わった。現在はフリーランスのスポーツ栄養士として活躍。プロ野球・阪神、バレーボール女子JTなどのトップ選手を手がけるだけでなく、実業団からジュニア選手まで、幅広く栄養指導を行う。

 15年5月発行「スポニチジュニア」より

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