全米大学男子バスケで珍事 アラバマ大が“3人”で応戦

[ 2017年11月26日 12:21 ]

最初に乱闘を引き起こしたアラバマ大のセクストン(右=AP)
Photo By AP

 全米大学男子バスケットボール(NCAA)で25日、10分41秒間を“3人”だけで戦うという珍事が起こった。

 計9人が出場不能となったのはニューヨーク州ブルックリンでミネソタ大と対戦したアラバマ大。ベンチ入りした12人中、7人が乱闘規定による退場処分、1人が5反則、1人が足首の負傷でプレー続行不能となり、後半8秒19秒からは3人だけで応戦した。

 騒動の発端は後半の5分54秒。まずミネソタ大のネート・メイソン(4年)とアラバマ大のコリン・セクストン(1年)がコート上でもみ合いとなったことで幕を開けた。両選手にはテクニカル・ファウルがコールされたが、メイソンはさらに文句を言い続け、その数秒後に2度目のテクニカルをコールされて退場処分となった。

 両チームはこれをきっかけに一触即発の状態となり、6分21秒にはミネソタ大のデュプリー・マクブレイヤー(3年)とアラバマ大のデイゾン・イングラム(2年)が乱闘。このとき、ベンチにいたアラバマ大の控え選手7人がコート上に入ったため、乱闘規定によって対象者全員が退場となった。

 ベンチ入りは12人でアラバマ大に残ったのはバスケットボールの1チーム最少人数の5人。しかし8分23秒、2度目の乱闘の当事者となったイングラムが5反則目を犯して退場となり、その56秒後にはジョン・ペティー(1年)が足首を痛めてプレー続行不能となった。

 バスケットボールではスローインでのボールのやりとりが可能な2人まで競技続行は可能(NCAAは特例で1人でも可)。やむなくアラバマ大は3人だけで残りの10分41秒間を戦うはめになった。

 ところがAP通信ランクで25位のアラバマ大は3対5と不利な条件の中で同14位のミネソタ大を猛追。残り1分32秒には3点差まで詰め寄った。この間のスコアは26―16とミネソタ大を上回った形。しかし結局、84―89(前半29―41)で敗れて今季4戦目で初黒星を喫した。ミネソタは5戦全勝。しかしリチャード・ピティーノ監督もテクニカル・ファウルをコールされるなど、この日は荒れに荒れた試合となった。

 なおアラバマ大はこの日、AP1位でここまで11戦全勝だったフットボール・チームもオーバーン大に苦杯。学生と大学関係者にとっては悪夢のような1日となった。

続きを表示

2017年11月26日のニュース