松山最高のスタート 初日自己ベスト13位!5差もV圏内

[ 2016年4月9日 05:30 ]

初日自己ベストの13位につけた松山(AP)

米ジョージア州オーガスタ第1日

(4月7日 オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 男子ゴルフの今季メジャー第1戦が開幕し、3年連続5度目の出場となる松山英樹(24=LEXUS)は4バーディー、3ボギーの71で回り初日としては自己最高の13位で発進した。強風の中でショットが乱れたが、アプローチとパットでしのいだ。前年優勝のジョーダン・スピース(22=米国)が66をマークして単独首位に立った。

 イーブンパーで迎えた18番で松山が意地を見せた。残り169ヤードの第2打を8Iでピン5メートルへ。下りのバーディーパットを沈めてオーガスタで6ラウンド連続アンダーパー。「後半の(悪い)流れの中でバーディーで終われたのは良かった。(1アンダーは)悪くないと思う」とうなずいた。

 我慢のゴルフだった。強風の影響もあり11番を境にショットが乱れ始めた。「試合になれば多少変化はあるけど、ここまで悪くなるとは思わなかった」。その中でスコアメークに貢献したのはパットとアプローチだ。

 前夜の雨にもかかわらずグリーンは「遅いかなと思ったけど途中から風が吹いてスピードが上がった」というが絶妙のタッチでチャンスを生かした。過去14ラウンドで全ホール中唯一バーディーがなかった7番で1・5メートルの下りを沈めて伸ばし9番は8メートルのバーディーパットをねじ込んだ。

 終盤はピンチの連続をショートゲームで切り抜けた。16番は第1打をバンカーに打ち込んだもののピンに絡むショットで脱出し、3メートルのパットを入れた。17番ではグリーン右のラフから手前の斜面にクッションさせて20センチに寄せた。「17番で難しいアプローチが残ったけど、パーセーブできたので最後バーディーが取れた」と振り返った。

 大会前にバンス(ソールの出っ張り)の形状が違うウエッジ数本をテスト。8番で見せたUTでのランニングアプローチも練習ラウンドで試していた。周到な準備でグリーン周りを攻略した。

 今年は優勝を強く意識しているが、普段通りのペースを崩さない。コース近くの一軒家にスタッフと宿泊。仲の良い選手と食事に出掛けることもある。前日は先輩プロ中嶋常幸らと会食。入れ込みすぎずに1番ティーに立つことができた。

 13位は12年の14位を上回るマスターズ初日の自己最高順位。首位とは5打差あるが、優勝圏内に踏みとどまり「可能性をつぶさなくて良かった」と頬を緩めた。残り3日間追い上げていくだけだ。

 ≪パーオン時の平均パット数2位≫松山の第1ラウンドのフェアウエーキープ率は57・14%(62位)、パーオン率は50%(63位)。ショットで苦しんだことがうかがえる。サンドセーブ率は100%(3回中3回成功)、平均パット数は1・44(4位)、パーオン時の平均パット数は2位の1・56でショートゲームの数値が高かった。ドライバーの平均飛距離は278・7ヤード(27位)だった。

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2016年4月9日のニュース