“静香リンク”で調整…ミキティ２連続３回転のために

米コネティカット州シムズベリーで練習を公開し、モロゾフ・コーチ（左）と話す安藤美姫

　バンクーバー冬季五輪代表の安藤美姫（トヨタ自動車）が雪辱の舞台に気持ちを高ぶらせている。２９日、最終調整している米コネティカット州での練習を公開した安藤は「無駄な力を使わず、練習に集中できる環境に恵まれた。フル活用して五輪で最高の演技をしたい」と手応えを語った。

　１５位に終わったトリノ五輪とは精神面が違う。「（４年前は代表の）自覚を持って滑れなかった」。今回は大会本番を前に練習拠点を金メダリストの荒川静香さんがトリノ五輪前に使用した、このこぢんまりしたリンクに移した。静かな環境に「変なプレッシャーもない。４年前より自分の時間が持てるようになってストレスがない」と落ち着いた表情を見せる。
　メダル獲得へ、フリーのジャンプの難易度を上げた。今季ここまで大会では決めたことのない２連続３回転の成功がかぎとなる。「ジャンプも意外にはまって毎日いい気持ちで滑っている」。数日前に靴も替え、フリーの衣装は母と知人の漫画家のデザインで新調。準備は整いつつある。
　バンクーバーには本番の約１０日前に入り、現地の雰囲気に慣れるつもりだ。２２歳は「万全に近づいている」と力強く語った。（共同）