9日ぶり!朝青龍が報道陣に話し掛けた!

[ 2009年5月25日 06:00 ]

白鵬との横綱対決も何もできずに完敗した朝青龍(右)

 24日の大相撲夏場所千秋楽で逆転優勝に望みを託した朝青龍だったが、前の取組で日馬富士が勝ったことで戦意喪失。白鵬との横綱決戦も何もできずに完敗し、支度部屋では9日ぶりに報道陣の質問に口を開いた。場所前のゴルフ騒動や下着写真掲載問題など番外編では騒がせたものの、12勝止まり。今後は治療を優先させたい意向を示し、早期のモンゴル帰国の可能性も高まったが、23度の優勝を誇る男に「落日」の影が忍び寄っている。

 風呂場から出てきた朝青龍が10日ぶりに報道陣の方を向いて大銀杏(いちょう)を結い直した。6日目の栃煌山戦後、報道陣に背を向け無言を貫くと、その翌日から、験担ぎのように「ダンマリ」を繰り返した。だが、前日の敗戦で気持ちも切れたのか、怒気が抜けた表情は完全に「普通の人」。傍らにいた記者に「どっちが勝つと思う」と話し掛け、さらに「横綱が左まわしを取ると完ぺきになる」と話すなど、9日ぶりに口を開いた。
 逆転優勝に望みを託した千秋楽。先に登場した日馬富士が勝った時点で24度目の優勝は消滅した。前日、負傷した傷は右でん部に痛み止めの注射を打ち、右腰もテーピングでぐるぐる巻きにした。しかし、そんな状態で勝てるほど白鵬は甘くない。鋭く踏み込まれ、すぐに右を差されると、そのまま左からおっつけられ“終戦”。支度部屋に戻ると、先に引き揚げてきていた日馬富士に歩み寄り「勝てなくてゴメンな」と頭を下げた。
 迎えの車に向かう通路。横綱は初優勝した弟分の話題に触れ「もう1人(ライバルが)出てきた。置いていかれないように頑張るだけ」と闘志をかきたたせた。「まず治療して体を充実させたい」と話し、25日にもモンゴルに帰国する可能性があるが、完全復活の道は険しくなる一方。「くだらないマスコミにだいぶ書かれたしな」と“毒”を吐き散らしたのが、せめてもの抵抗だった。

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2009年5月25日のニュース