最年少Ｖ見えた！美香の支えは高級ブランド

第３ラウンド、通算１７アンダーで首位に並んだ宮里美香

　ＵＳＬＰＧＡツアーのコーニング・クラシック第３日は２３日、米ニューヨーク州コーニングのコーニングＣＣ（６２２３ヤード、パー７２）で行われ、１９歳のルーキー宮里美香（フリー）がコースレコードタイ、日本人の米女子ツアー最少となる６２をマーク。通算１７アンダーとし、姜秀衍＝カン・スヨン＝（３３＝韓国）と首位に並んだ。９９年の福嶋晃子を上回る日本人の米女子ツアー最速＆最年少優勝をかけて最終日は最終組でプレーする。宮里藍（２３＝サントリー）も６４で回り通算１３アンダーの１１位。上田桃子（２２＝ソニー）は６９で回り通算８アンダーの３９位とした。

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　怒とうのバーディーラッシュで宮里美がリーダーボードの最上段に駆け上がった。１イーグル、８バーディーでコースレコードタイの６２。日本人の米ツアー最少ストロークだ。初めて公式会見に呼ばれると「アイム・ソー・エキサイティング」と答えてホッ。「まさか呼ばれると思ってなかったから、準備ができてなかったです」。ポーカーフェースの１９歳がやっと笑顔を見せた。
　ＦＷキープ率は３日間ワーストの５０％。ティーショットはブレたが、どこからでもチャンスにつけてきた。５番パー５で１０メートルを沈めプロ初イーグルを奪うなど前半を３０で折り返すと、圧巻は後半１７番パー４。左へ曲がった第１打が木の根元に転がるも、木と木の間のわずか数ヤードを狙った第２打はピン手前３メートルにピタリ。「ゾーンに入っていた」という猛攻で、米ツアー初の首位に躍り出た。
　大会前、欲しがっていた高級ブランド「コーチ」のバッグが、１６９ドル（約１万６０００円）から９９ドル（約９４００円）に値下げされているのを発見。沖縄にいる母親の分も購入した。慣れないツアー生活の中でも、買い物でうまくリフレッシュしている。
　発奮材料もある。１打差３位につける昨年の全米女子プロ覇者、ヤニ・ツェン（台湾）とは、アマ時代から競い合ってきた同い年のライバルであり、家族ぐるみで付き合う親友でもある。「ヤニ・ツェンと優勝争いをするのを目標に、ここに来たので凄くうれしい」と胸を躍らせた。
　今季ここまで７試合に出場し、予選落ちはわずか１回。１度は６位に入るなどルーキーとしては順調な足取りだ。このまま逃げ切れば日本人では、９９年フィリップス招待の福嶋晃子（２５歳、１２戦目）を抜く最速＆最年少Ｖ。最終日はアマ時代の０５年ベルーナ・レディース（９位）以来４年ぶりの最終組となる。「ベストを尽くしたい。それに結果がついてくればいい。優勝の２文字は頭の中に入れておきます」。宮里美は力強く宣言した。

　≪感涙！父はうれしいぞ～≫宮里美香の父・隆さん（５９）は娘の大活躍に泣いて喜んだ。インターネットで成績を確認した家族から連絡が入り、一緒にいた友人がうれし泣き。「自分も思わずもらい泣きしてしまいました」と話した。米国にいる娘からは時々電話があり、約２週間前にも「また頑張るね」と連絡があったという。「最高にうれしいし、よく頑張ってると思う。優勝できれば大きな自信にもなるでしょう」と期待を寄せた。