「もっとしっかり!」親方のカツに応えた日馬

[ 2009年5月25日 06:00 ]

伊勢ケ浜親方(右)、おかみさんの淳子さん(左)に酒を注がれ、笑顔の日馬富士

 【大相撲夏場所千秋楽】伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)は万感の思いで優勝パレードを終え、東京・江東区の部屋に戻ってきた日馬富士を出迎えた。「ジーンときたね。気分が良かった。(優勝は)もう少し時間がかかると思っていたけど、今場所はいい相撲を取っていた」

 現役時代に4度の優勝経験はあったが、愛弟子のそれは自分の時と同じかそれ以上の感激があったという。13日目に白鵬に敗れた翌朝の稽古場でのこと。稽古で元気のない日馬富士に「もっとしっかり(下の者に)胸を出せ」とカツを入れた。昨年の大関昇進時、しこ名をそれまでの安馬から「太陽に向かう日輪のように輝いてほしい」と日馬富士に改名させた。弟子はその思いに応え、来場所連続優勝すれば横綱昇進も狙えるチャンスをつかんだ。「これからきつくなるが、優勝したことですべてが変わってくる。一日一日が勝負」と師匠は弟子のさらなる奮起を期待していた。

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2009年5月25日のニュース