一般参加のQちゃん29位 走り終えるのもったいない…

[ 2009年3月8日 17:41 ]

 【名古屋国際女子マラソン】集中するために落とし気味にしてきた視線を、初めて42・195キロを通じて沿道に向けた。昨年10月に現役を引退した高橋尚子さん(36)が「ありがとうラン」として出場した8日の名古屋国際女子マラソンを2時間52分23秒で完走。「最初から最後まで、沿道にみなさんの笑顔の花が咲いていて春一番を感じた」と“Qちゃんスマイル”を振りまいた。

 1998年に日本最高をマークし、2000年には金メダルを獲得するシドニー五輪代表を決めた思い出の大会。北京五輪代表を目指した昨年は惨敗を喫したが、この日は沿道やスタンドから「ありがとう」の言葉が絶えず続いた。
 目標タイムは3時間。残り10キロで「予定通りで走れるなと思った瞬間、走り終えるのがもったいない感じになった」。その後はややペースを落とし気味にピッチを刻み、ゴールへ。シドニー五輪2位のリディア・シモン選手(35)=ルーマニア=からタオルをかけられて抱き合い、両親やチーム関係者のねぎらいを受けた。
 所属するファイテンのチームカラーは青ながら「走りながらおしゃれもできるんだ、と思ってもらえたら」と鮮やかな黄色のウエアで走った。近年はマラソンブームで女性ランナーが激増している。「マラソンは見るスポーツから自分で楽しむスポーツに変わってきた。これからはみなさんと同じ道、同じ風を感じていけたら」と、今後はジョガーとして走る楽しさを広めるつもりだ。

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2009年3月8日のニュース