朝青龍第2関門クリア!豊ノ島秒殺6連勝

[ 2009年1月17日 06:00 ]

朝青龍は豊ノ島を圧倒し6連勝を飾った

 大相撲初場所6日目は16日、両国国技館で行われ、朝青龍が過去2連敗していたクセ者・豊ノ島を会心の速攻相撲で下して初日から6連勝。インターネット掲示板での脅迫事件は容疑者が逮捕されたが、朝青龍の容疑者に対する「殺してやる」発言については、武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)が場所後に師匠の高砂親方(元大関・朝潮)を注意することを明言した。白鵬は豪風を退けて全勝をキープ。全勝は関脇・把瑠都、平幕・栃煌山を加えた4人となった。

 わずか2秒6の速攻決着だった。今場所最高の相撲に、朝青龍は土俵上を満足そうに徘徊(はいかい)。祝福を背中に浴びながらみ間にしわを寄せ、気迫の勝利をアピールした。
 左手をつかないフライング気味の立ち合いで豊ノ島のあごをとらえた。痛めていたはずの左ひじを思い切り伸ばし、強烈なのど輪で相手をのけぞらせると間髪入れず突進。一気に押し出し、昨年名古屋、秋場所と連敗した相手を吹っ飛ばした。
 昨年秋場所8日目の前回の対戦では、土俵際に詰まった際に右のかかとが俵を割ったと判定されて黒星を喫した。因縁にケリをつける圧勝に「いい出足だったね。よく見て、起こして起こして。いい相撲だ」と自画自賛。豊ノ島戦の連敗についても「土俵に上がれば意識はしないけどね。自分の相撲は自分でつくる。それだけを考えていた」と淡々と振り返った。
 インターネット掲示板に殺人予告を書き込んだ容疑者も15日に逮捕され、事件は一件落着した。しかし、前日の取組後、容疑者に向け「オレが殺してやる!」と発言したことを報じられて反発。この日は「そんなこと言ってねーよ。殺してみるなら殺してみろと言ったんだ」と否定した。帰りの地下通路でも「そういうこと言っていると、もう話さないぞ。決まり!」と不満を漏らしたが、武蔵川理事長は場所後に師匠の高砂親方に注意することを明言。「いくら冗談でも、言っていいことと悪いことがありますね」の問いに「そうだね」と渋い顔で話した。
 騒動はともかく、稀勢の里、雅山、豊ノ島の難敵を退けて無傷の6連勝。白鵬、把瑠都らとともに優勝戦線を引っ張っている。「まだ6日目。初日(の意識)だよ」。慎重に言葉を選ぶ中にも、余裕が出てきたことは明らかだ。

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2009年1月17日のニュース