バレー女子 試合のない14日に五輪出場確定のなぜ 難解な世界ランク「FIVBでは計算できないため…」

[ 2024年6月15日 04:30 ]

13日の日本VSカナダ。最終セットまでもつれるも、カナダに敗れスタンドにあいさつする古賀紗理那(右端)ら代表メンバー(撮影・平嶋 理子)
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 日本バレーボール協会は14日、国際バレーボール連盟(FIVB)から女子日本代表のパリ五輪出場が確定したとの通知を受けたと発表した。13日のネーションズリーグ福岡大会1次リーグ、カナダ戦に2―3で敗れた段階では持ち越しとなっていたが、試合がなかった14日に一転して切符獲得が判明する異例の事態となった。6大会連続14度目の五輪出場が決まった日本は、15日にセルビアと対戦する。

 パリ五輪出場権を勝ち取った選手たちは午後3時前、練習会場に到着した。待ち受けたファンから「おめでとう」との声が飛んだが、派手な反応はなし。予想外の形で届いた「吉報」に実感が湧いていないようにも見えた。

 真鍋監督は日本協会を通じて「パリ五輪の出場権を獲得することが一番の目標だったので、目標をクリアして安堵(あんど)している」と談話を発表。主将の古賀は「昨日はカナダに負けてしまったが、パリ五輪の出場権獲得がネーションズリーグでの目標だったので素直にうれしい」とコメントした。

 FIVBが通知して日本協会が「勝てば五輪出場が確定する」と発表して迎えた13日のカナダ戦に2―3で敗れ、出場決定は持ち越しとなったはずだった。しかし、同日の他会場を含めた全試合終了後、FIVBなどが世界ランクのポイントを計算したところ、1次リーグ残り2試合に敗れても出場決定国とアジア・オセアニア最上位、アフリカ最上位を除く上位3カ国に入ることが判明。この日午前、FIVBから日本協会に五輪出場決定の通知が届き、連絡を受けた真鍋監督は選手を集めて「2試合残しているが、パリの切符をつかむことができた。おめでとう」と報告し拍手でねぎらった。

 東京五輪では各大陸予選と大陸間予選が行われ、各国が対戦する方式で出場国を決めたが、パリ五輪では世界ランクによる決定方法を新たに採用した。一夜にして「運命」が変わった背景には、その世界ランクの難解なシステムがある。1試合ごとに加算、減算されるポイントは対戦する2チームの世界ランク、セットカウントなどを基に算出されるが、過去のデータなども加味され計算は複雑。「FIVBでは計算できないため専門の会社に外注している」と話す関係者もいるほど。FIVB側は13日時点で、日本が勝った場合は五輪出場が確定するとしていたが、敗れた場合の全ケースについて計算できていなかったため、大きな混乱を招いた。

 ドタバタの末に切符はつかんだ。パリに向けて真鍋監督は「まだパリ五輪の目標は決めていない。選手やスタッフと話し合いながら最終的な目標を決め、その目標に向かって挑戦したい」と覚悟を示し、古賀は「厳しい戦いになると思うが、チーム全員で戦うことができるようにいい準備をしていきたい」と決意を新たにした。 (福永 稔彦)

 ▽パリ五輪への道 出場枠は12で7カ国は決定済み。残り5枠は今大会1次リーグ後、17日の世界ランクで決まる。(1)出場権決定国のいない大陸(アジア・オセアニア、アフリカ)の最上位(2)出場決定国とアジア・オセアニア最上位、アフリカ最上位を除く上位3カ国に入れば出場権を得る。13日終了時点で日本は世界ランク7位でランキングポイントは322・94点。日本を追う同9位オランダ(293・03点)に29・91点差、同10位カナダ(290・24)に32・70点差をつけていた。その時点で3チームはそれぞれ残り2試合。FIVBがポイントを再計算したところ、日本が15日からの残り2試合に敗れても、世界ランキングによる出場権獲得圏内に入ることが分かった。

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