時津風部屋の兄弟子3人に懲役3年6月―3年求刑

[ 2008年11月10日 11:27 ]

 大相撲の時津風部屋の序ノ口力士、時太山=当時(17)、本名斉藤俊さん=が暴行を受け死亡した事件で、傷害致死罪に問われた伊塚雄一郎被告(26)ら兄弟子3被告の論告求刑公判が10日、名古屋地裁(芦沢政治裁判長)で開かれた。

 検察側は「被告は元親方に命じられるまま、怒りの感情をあらわにし、執拗に激しい暴行を加えた。通常のけいこを逸脱していると認識していた」などとして伊塚被告に懲役3年6月を求刑。ほかの兄弟子木村正和被告(25)に懲役3年6月、藤居正憲被告(23)に懲役3年を求刑した。
 弁護側は最終弁論で「親方の存在と指示は絶対的で、被告は従わざるを得なかった」と、暴行は元親方山本順一被告(58)=同罪で起訴=の指示によるものと主張、執行猶予付き判決を求めた。元親方は指示を否認しているとみられ、公判は分離され、公判前整理手続きが行われている。
 論告などによると、昨年6月25日、元親方は斉藤さんが愛知県犬山市の宿舎から逃げたことに腹を立て、斉藤さんの額をビール瓶で殴り、「おまえらも教えてやれ」と指示。兄弟子らが斉藤さんを木の棒などで殴った。翌26日には、兄弟子らが約30分間ぶつかりげいこと称して、斉藤さんを土俵にたたきつけ、金属バットで殴り、多発外傷性ショックで死亡させた。

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2008年11月10日のニュース