露鵬ら提訴 伊勢ノ海理事らに1億請求

[ 2008年11月10日 19:16 ]

 尿検査で大麻に陽性反応を示し、日本相撲協会から解雇されたロシア出身の兄弟、元幕内露鵬(28)と元十両白露山(26)が10日、「不当な検査の結果で二人を解雇させた」として、協会の「再発防止検討委員会」のメンバー4人に慰謝料計1億円を求め、東京地裁に提訴した。

 4人は、協会理事の伊勢ノ海委員長や、日本アンチ・ドーピング機構専門委員でもある大西祥平委員ら。

 元露鵬らは大麻吸引を否定し、「検査の結果次第で解雇という不利益を受ける可能性を知らせないなど手続きは不当。簡易検査の段階で2人が大麻を使ったように公表し、名誉を傷つけた」と主張している。

 大麻所持容疑での元幕内若ノ鵬逮捕を受け、協会は検討委員会を中心に力士の尿検査を実施。2人に陽性反応が出たとして、九月に解雇した。
 元露鵬らは既に「解雇は不当」として、地位確認を求め提訴。仮処分も申し立てている。

 ≪防止委は不快感あらわ≫元幕内露鵬らから訴えられた日本相撲協会の再発防止検討委員会のメンバーは十日、九州場所開催中の福岡国際センターで困惑した様子だった。
 伊勢ノ海委員長(元関脇藤ノ川)は「争うといってもなあ…。じゃあ検査結果は何なんだということになる」と話し、友綱副委員長(元関脇魁輝)は「検査に関しては何ら落ち度はない。憤りを感じている」と不快感をあらわにした。
 武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「親方が立ち会って検査したわけだし、実際に(陽性)反応が出たんだ。困ったものだ。協会として、きちんと法的に対応しなければいけない」と厳しい姿勢を示した。

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2008年11月10日のニュース