なでしこ藤野が“パリ切符決定弾”「ヘディングゴール初めてです！」初五輪へ「入れるように」進化誓う

パリ五輪アジア最終予選第2戦   日本2―1北朝鮮 （ 2024年2月28日    国立競技場 ）

＜サッカー女子　日本・北朝鮮＞笑顔の（左から）石川、藤野、田中美、清水（撮影・西海健太郎）
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　サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」（FIFAランク8位）は28日、東京・国立競技場で北朝鮮（同9位）と対戦。パリ切符が懸かった大一番は、前半26分にDF高橋はな（24、三菱重工浦和）が先制ゴール、後半31分に藤野あおば（20、日テレ東京V）がチーム2点目を頭で叩きこむなど北朝鮮との激闘を制し、2大会連続6度目の五輪出場を決めた。

　1―0のまま迎えた後半31分、ペースを取り戻した日本は相手のクリアミスを拾った流れからショートカウンターを展開し清水がペナルティーエリア右からクロスを上げる。それを20歳の藤野あおばがヘディングで押し込み値千金の2点目を決めた。しかし、その5分後に失点し再びリードは1点となった。しかし、最後は意地の守備でリードを守り切りパリ行きの切符をつかんだ。

　試合後、藤野は「やり切ったなと正直思いました。かなり疲れもあったけど、決められて良かった。パリ五輪出場が決まって良かったなというのが率直な感想です」と安どの表情。歓喜の瞬間にみんなの輪に加わらなかったことについては「どっちに行こうかなって…どっちも微妙な距離だったんで誰か来てくれるかなと思ったのが正直なところです」と笑った。

　23年のW杯後は、チームを勝たせる選手になりたいと言っていた20歳。今回、パリ切符を決定づけるゴールを決め「凄くうれしいですね。ヘディングゴールも今までで決めたことなかった。初めてです！凄くうれしかったです。試合中は正直逃げ切りたい気持ちもあったけど、1失点してしまったことでチームとしてやるべきことがハッキリしたのはサキ（熊谷）さん中心に凄く良いチームだと思います。そういうところが今日の勝利につながった」と試合を振り返った。

　また、北朝鮮の勝利への執念も肌で感じた2試合だった。「凄かったですね。1戦目より勝ちにきていて、ロングボールが多かったりシンプルにクロスを上げるシーンが多かった。失点の部分はロングボールで、裏のスペースとスルーパスが失点につながった。北朝鮮の武器をしっかりこう認識して、そこに注力していた。そういうゴールや勝利への執念は強いものを感じた。

　初めての五輪へ「五輪はサッカーだけじゃなくて、他スポーツも高いレベルですし、多くの人が注目する国際的な祭典。その舞台に立ちたい思いはずっとありました。誰もが立てる場所じゃないのは確かなので、そういうところに行けるチャンスを得られたのは凄くうれしい。そのメンバーに入れるように、まずはやっていかなきゃいけない」とさらなる成長を誓い、五輪の舞台を見据えた。