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なでしこJ 先制弾の高橋 猶本&安藤の名前を手首に書き…「一緒に戦った」 歓喜の五輪切符

[ 2024年2月28日 20:46 ]

パリ五輪アジア最終予選第2戦   日本2―1北朝鮮 ( 2024年2月28日    国立競技場 )

<サッカー女子 日本・北朝鮮>前半、先制ゴールを決めた高橋(背番号5)を祝福する選手たち(撮影・木村 揚輔)
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 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランク8位)は28日、東京・国立競技場で北朝鮮(同9位)と対戦。パリ切符が懸かった大一番は、前半26分にDF高橋はな(24、三菱重工浦和)が先制ゴール、後半31分に藤野あおば(20、日テレ東京V)がチーム2点目を頭で叩きこむなど北朝鮮との激闘を制し、2大会連続6度目の五輪出場を決めた。

 前半終了間際の“山下の1ミリ”で1点リードで折り返した日本は、後半開始直後から、再び勝利への執念をむき出しにして日本ゴールに迫る北朝鮮を相手に防戦。しかし、熊谷を中心に結束した日本守備陣はゴールは許さなかった。

 後半17分には池田太監督が1枚目のカードを切り、上野真実に代えて清家貴子を投入した。北朝鮮は、同20分に一気に3選手を交代。勝利が絶対条件の両チームが激しく動きを見せた。

 同25分すぎには、交代出場の清家が右サイドを持ち前のスピードを生かし駆け上がり自らシュートを放つなど、ペースを取り戻した日本。1―0のまま迎えた後半31分、ペースを取り戻した日本は相手のクリアミスを拾った流れからショートカウンターを展開し清水がペナルティーエリア右からクロスを上げる。それを20歳の藤野あおばがヘディングで押し込み値千金の2点目を決めた。しかし、その5分後に失点し再びリードは1点となった。

 攻守が目まぐるしく変わる激しい展開を制し、最後まで1点のリードを守り抜いた日本が2―1で勝利。2大会連続6度目の五輪出場を決めた。緊迫の激闘を制した歓喜の選手たちは、試合終了のホイッスルを聞き涙を流し喜びを分かち合った。

 先制弾を決めた高橋は「本当にこのチームのみんなのおかげで、そして会場に駆けつけてくださった皆さん、テレビで応援してくださった皆さんのおかげ。感謝の気持ちでいっぱい」と感無量の面持ち。

 先制ゴールの場面は「いいところにボールが来ただけ。押し込むだけでした」と振り返り、「苦しい時間帯も続いたし、失点も私のミスなので。反省点は多いですけれど、チームのおかげで勝てました」と感謝した。

 ともに大会前に左膝前十字じん帯を損傷し、五輪出場が絶望的となったMF猶本光と昨季WEリーグ最優秀選手の安藤梢は三菱重工浦和のチームメート。「今日もここ(手首に)名前を書いて臨んだ」と手首に巻いたテーピングの内側にマジックで猶本と安藤の名前を書いていた。「一緒に戦ってました。光さんも頑張ってる。私たちも負けられない。遠藤純もケガで来られなかった。いろんな人の思いを背負ってチーム全員で戦いました」と思いをはせた。

 パリ五輪に向け「出場権決められてホッとしている。こうしてサッカーができるっていうことは当たり前のことじゃない。感謝の気持ちを忘れず、パリに向かって成長していくだけです」と話した。

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