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なでしこ パリへ「一緒に戦って」 池田監督が国民に来場呼び掛け 28日運命の大一番!北朝鮮と国立決戦

[ 2024年2月28日 04:55 ]

北朝鮮戦を前に練習に汗を流すなでしこイレブン(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が、女子サッカー界の未来を懸けた大一番に挑む。28日、東京・国立競技場でのパリ五輪アジア最終予選第2戦で北朝鮮と対戦。27日は試合会場で冒頭15分以外を非公開として最終調整し、池田太監督(53)は前日会見でファンに来場を懇願するなど日本一丸で決戦に臨む姿勢を強調した。24日の第1戦を引き分けで終え、勝てば2大会連続の五輪出場権を獲得。前後半の90分を終えて同点の場合は15分ハーフの延長を実施し、それでも決着しない場合はPK戦を行う。

 行き先はパリか、どん底か――。池田監督は高ぶる気持ちとともに覚悟を決めた。「明日の試合で考えることはシンプル。決勝戦のような、勝利することだけを考えてプランニングしている」。前日練習では全22選手が参加し、ピッチ状態を確認するなど万全の準備を整えた。

 五輪という舞台はW杯とはまた違う重みがある。「国民の皆さんの熱量がある。女子サッカーが発展していくためには五輪に出場することが大きな力になる」と熱い思いを込めた。16年リオ五輪はアジア予選敗退。11年W杯優勝をきっかけとした盛り上がりは、どん底に落ちた。当時を知るMF熊谷主将やGK山下らを中心に、チーム全体で女子サッカー発展のために話し合うほど危機感がある。

 会見では指揮官自らサポーターへ来場を呼びかけた。日本協会によると、この日午後5時時点で販売済みチケットは約1万6000枚。特にサポーターが集まるゴール裏チケットはアウェー側3000枚完売の一方、ホーム側は2044枚にとどまっており、敵将リ・ユイル監督に「まるでホームでやるような温かい気持ちだ」と言わせてしまうほどの“異常事態”。池田監督は「ぜひ国立に足を運んでいただき、一緒に戦ってほしい」と強く訴えた。協会も試合開始1時間後の午後7時半までオンラインでチケットを販売し、チームを後押しする。

 1枚の切符を懸けた最終決戦。勝てば大舞台への権利を得る一方、負ければ予選敗退で大きなものを失う。「手にする喜びにフォーカスしたい。パリで自分たちが躍動するイメージを選手たちに伝えてゲームに入る」と指揮官。行き先は花の都しか見えていない。

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