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中田浩二氏 健闘の中に見えた森保ジャパンの課題 速いプレスの中でも精度高いパスを

[ 2022年6月7日 05:30 ]

キリンチャレンジカップ2022   日本0-1ブラジル ( 2022年6月6日    国立競技場 )

<日本・ブラジル>前半、ネイマールと競り合う板倉(撮影・西海健太郎)
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 日本はFIFAランキング1位のブラジル相手に0―1と健闘した。PKによる1失点にしのいだ守備に光明が見えた一方、攻撃には課題が残った。元日本代表の中田浩二氏(42)が森保ジャパンの戦いを分析した。

 【中田浩二 視点】いろんな意味で収穫があった試合だと思う。攻撃に関しては、前半途中にブラジルのスイッチが入ってからは前に行けなくなった。そういう本気のブラジルを体感できたことも収穫の一つだと思う。

 守備に関しては、ボールを持たれる時間が長かったが、組織でうまく守った。個人能力の高い選手をそろえるブラジルを封じるため、全体をコンパクトにして、仕掛けてくる相手に対して、なるべく1対1をつくられないようにしていた。

 センターバックの吉田、板倉はゴール前でしっかり体を張っていた。体を投げ出したからこそシュートブロックができたり、ポストに当たったりしたのだと思う。右サイドバックに入った長友もよく走っていた。GK権田も反応良くネイマールの決定的なシュートをセーブした。PKによる失点はあったものの、最後まで集中が切れなかったことも評価したい。

 中盤の遠藤、原口、田中の3人は、パスコースを制限してサイドに誘導し、相手の攻撃を遅らせ、縦にパスが入った時にはプレスバックして、DFと相手を挟み込むような感じでボールを奪っていた。

 課題はそこから先。奪ったボールをどう前線の選手につなぐかという部分だ。ブラジルのように速いプレッシャーの中でも精度の高いパスを出せるか。W杯でドイツやスペインに勝つためにはそこが重要になる。(元日本代表DF)

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2022年6月7日のニュース