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麻也 守備の“W杯仕様”手応えも課題指摘「実力差は点差以上。強度上げないと」

[ 2022年6月7日 05:30 ]

キリンチャレンジカップ2022   日本0-1ブラジル ( 2022年6月6日    国立競技場 )

<日本・ブラジル>前半、競り合う吉田(右)(影・西海健太郎)
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 “W杯仕様”への仕上がりは、守備には見えた。森保ジャパンは18本のシュートを放たれながら、失点はPKのみ。2日には韓国から5点を奪った王国を、日本の組織的な守備が最少失点に抑え込んだ。「0―0の時間を長くするというテーマを持っていたので、そこは良かった」。この試合が単独5位の国際Aマッチ通算117試合目となった吉田はそう振り返った。その一方で、冷静に現実を指摘した。

 「実力差は点差以上。本番ではこんなもんじゃない。0―1に慢心することなくもっともっと突き詰めて、精度も強度も上げていかないといけない」

 日本がブラジル戦で前半をゼロで抑えたのは、01年6月以来21年ぶり。王国側も前半の無得点は昨年11月以来となった。立ち上がりから日本は前線から果敢にプレス。徐々に圧力を受け始めるとブロックを敷き、ゴール前で人数をかけて冷静に守った。陣形のコンパクトさ、素早い攻守の切り替えも光った。

 森保監督が就任当初から植え付け続けたのは、強豪と「同じ目線」で戦うこと。MF田中らは物おじせずに球際で気迫を見せ、個でこじ開けられればDF板倉がシュートコースで体を張り、GK権田が枠外にはじき飛ばした。打ちのめされた過去の対戦との違いは明らかだった。

 ただ、吉田は言う。ネイマールらは「今日は本来のクオリティーじゃない」。本番でのギアの入りようは、親善試合とは全く違う。「攻守ともに課題」と最終予選から改善が間に合わないセットプレーの拙さも指摘し、「今日は宿題が多い」とまとめた。厳しく向き合う言葉に、W杯への危機感が詰まっていた。

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2022年6月7日のニュース