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FC東京 松木玖生 開幕戦先発デビューで強烈ミドルも「開幕戦で点を獲りたかった」

[ 2022年2月18日 23:03 ]

明治安田生命J1リーグ第1節   FC東京0―1川崎F ( 2022年2月18日    等々力 )

<川崎F・FC東京>前半、競り合うFC東京・松木(左)(撮影・西海健太郎)
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 30年目を迎えた明治安田生命J1リーグは18日、川崎F―FC東京の「フライデーナイトJ」で開幕し、3連覇を目指す川崎FがFC東京を1―0で下して白星発進した。今年度の全国高校選手権で青森山田を優勝に導いたFC東京のMF松木玖生(18)が、クラブの高卒新人では15年ぶりとなる開幕戦先発出場。チームを勝利に導くことはできなかったが、豪快なミドルシュートを放つなど強烈なインパクトを残した。

 王者を相手に、東京の日本の逸材が輝きを放った。川崎Fが優位に進めていた前半28分、ゴール正面でボールを受けた松木が得意の左足を振り抜く。枠を捉えた強烈なミドルシュートはGKに止められたが、アウェーのスタジアムの空気を一変させた。同44分には絶妙なトラップからラストパス。ディエゴ・オリヴェイラの決定機を演出するなど、松木を起点に何度もチャンスが生まれた。

 「開幕戦で点数を獲りたかったし、あそこを決めきるかで勝敗が分かれてくる。練習からしっかりやっていきたい」

 強靭なフィジカルは、プロ相手に当たり負けすることはなかった。川崎Fのチャナティップに競り勝つ場面もあり、「自分はいつも通りやっただけ、そこは継続してやっていきたい」と涼しい顔だった。後半27分に交代するまで、右のインサイドハーフから前線に顔を出して攻撃に迫力を加えた。「中盤の三角形で崩すことができれば、より前線が脅威になる。そこは意識したい」と改善点を挙げた。

 実力で勝ち取った先発だった。チームに合流してから1カ月たっていない松木だが、レギュラー争いに加わり、練習試合は主力組でプレーすることも多かった。期待通りのデビュー戦に、バルセロナの育成組織の指導者だったアルベル監督は「松木には満足している。遠くない将来、日本サッカーに大きな喜びを与える選手になる」と賛辞の言葉を贈った。
 
 FC東京の高卒新人の開幕戦先発は07年のDF吉本以来となったが、松木にとっては通過点でしかない。「もう少し周りが見られるところ、個人的にシュートで終われるところもあった。最後の質はまだまだだと思う。リーグを通して成長したい」。満点デビューを飾った大物ルーキーは、まだまだ進化を続ける。 

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