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さあJ1開幕!鹿島・荒木が抱く野望 憧れイニエスタ目標にタイトル獲ってW杯へ

[ 2022年2月18日 05:30 ]

城氏との紙上対談に臨む(C)KASHIMA ANTLERS
Photo By 提供写真

 明治安田生命Jリーグは18日、J1の川崎F―FC東京戦で開幕する。今季最も注目度の高い若手選手が、昨年Jリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞した鹿島のMF荒木遼太郎(20)だ。昨季は10得点を挙げ、10代シーズンとしては94年の市原(現J2千葉)FW城彰二以来27年ぶりの2桁ゴールをマーク。今年1月には日本代表合宿にも初招集された。W杯カタール大会出場も視野に入れて勢いを増す若きエースの魅力に、スポニチ本紙評論家の城彰二氏(46)が紙上対談で迫った。

 城 2年目の昨季は36試合10ゴール。飛躍できた要因は?

 荒木 1年目は試合に出ているのに結果が残せないというのが課題でした。オフ期間はシュート練習に力を入れたことでGKのタイミングを外せたり、精度も上がったことが昨季の10得点につながったと思います。

 城 ゴール前のシュート感覚や飛び出しが素晴らしい。意識していることは?

 荒木 ゴール前こそ冷静にプレーするというのは心掛けています。味方のシュートがどこにこぼれるとか予測を立てながらプレーしています。でも、正直直感で動いていますね(笑い)。

 城 パスもドリブルも魅力だが、どちらのスタイルが好み?

 荒木 個人的にはパスで相手を無力化させるというプレーが好きです。イニエスタ選手(神戸)に憧れていて、一本のパスで打開できる選手になりたいと思っていました。神戸と対戦する時はワクワクしますね。

 城 1月は日本代表合宿に呼ばれた。

 荒木 他の選手からもW杯のことを聞きました。最終的にはそこ(代表)に行かなければならないと思いましたし、目標が明確になりました。森保監督からは一人でボールを奪う力を付けてほしいと言われたので、鹿島でしっかり表現したいです。

 荒木 今度は僕から質問です。解説者の立場から見て、自分のプレーはどうですか?

 城 昨季は高卒2年目ながら堂々とプレーしていた。シュートはうまいので、ワンタッチでいけるところをおとりにしてコントロールして打つとか、そういう余裕を持って引き出しを増やせば結果を残せると思う。

 荒木 結果を出した翌シーズンで心掛ける点などありますか?

 城 目標の10ゴール10アシストという数字が自分を成長させてくれる。壁はあるし難しいとも思うが、それを越えられるように練習に取り組むことで将来はチャンスメーカーで点も取れるという選手になれるはずだ。

 城 同学年の久保建英(マジョルカ)の存在は刺激になる?

 荒木 自分も早く海外でプレーしたい気持ちもありますが、鹿島で結果を残してから海外に出たいと思っています。海外で活躍する選手の存在は刺激にはなりますが、今は鹿島にタイトルをもたらすことが第一です。

 城 W杯イヤーとなる今季への意気込みを聞かせてください。

 荒木 W杯も視野に入れている。選ばれるために鹿島で結果を出したいと思っています。チームがタイトルを獲るために自分がやれることを精いっぱい頑張りたいです。

 ◇荒木 遼太郎(あらき・りょうたろう)2002年(平14)1月29日生まれ、熊本県山鹿市出身の20歳。小学1年でサッカーを始め、中学時代のロアッソ熊本ジュニアユースから東福岡高に進学。18年U―16アジア選手権では日本の主力として優勝に貢献。鹿島では高卒1年目から試合に出場。21年Jリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞した。

 ◇城 彰二(じょう・しょうじ)1975年(昭50)6月17日生まれ、北海道室蘭市出身の46歳。鹿児島実から94年に市原(現J2千葉)に加入。横浜を経て00年にスペイン1部バリャドリード移籍。横浜復帰後、神戸を経て06年に横浜FCで現役引退。日本代表では96年アトランタ五輪、98年W杯フランス大会に出場。Jリーグ通算381試合139得点。国際Aマッチ通算35試合7得点。

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