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森保J、20年初白星の裏に…麻也が呼んだ植田の豪快ヘッド弾 11年ぶりアフリカ勢連続完封

[ 2020年10月15日 05:30 ]

男子サッカー国際親善試合   日本1-0コートジボワール ( 2020年10月13日    オランダ・ユトレヒト )

試合終了間際、決勝ゴールを決める植田(左から2人目)
Photo By ゲッティ=共同

 日本代表は13日、オランダで行われた親善試合コートジボワール戦に1―0で勝利した。後半アディショナルタイムに、DF吉田麻也(32)の助言を受けた途中出場のDF植田直通(25)が決勝点をマーク。守ってはアフリカ勢相手に11年ぶりとなる2戦連続完封を飾った。今合宿の活動を終えたチームは、11月17日にオーストリアで親善試合メキシコ戦に臨む。

 森保ジャパンが挙げた20年初白星の裏に、主将のしたたかな狙いがあった。0―0のまま突入した後半アディショナルタイム。右サイドでFKを獲得すると、ゴール前に駆け上がった吉田はチームメートに声を掛けた。

 「アフリカのチームは、ボールウオッチャーになってファーサイドが空く傾向になる。自分がファーに行きたかったけど、直通(植田)の方が可能性があるなと思ったんで、自分がニアに入ってトミ(冨安)と直通にファーに行ってもらった。岳(柴崎)にも“ファーに蹴って”と言いました」

 柴崎の正確なFKがファーサイドへ送られると、フリーになった植田が頭で完璧に合わせる。「直通はセットプレーの練習で一番、付きたくない相手。いつもマッチアップさせられるけど、本当に大変」。計算通りの一撃は、植田の能力を信頼するからこそ生まれたゴールでもあった。

 土壇場の決勝弾に至るまでには、9日のカメルーン戦からの進化も見られた。ゴールキックの際にGKシュミットは長いボールを蹴るのではなく、丁寧にビルドアップ。ミスが目立ったスローインも改善されていた。これらはカメルーン戦後に選手間で課題を明確にし、森保監督と意見をすり合わせながら修正を加えた。

 吉田、冨安のセンターバックを軸に零封。アフリカ勢を2試合連続完封するのは、09年10月のトーゴ戦(5―0、宮城)、同11月の南アフリカ戦(0―0、南アフリカ)以来だった。風格漂う主将は収穫を口にする。

 「アフリカ勢にここまで堅く守れたことは僕の記憶にないし、2試合とも(相手は)非常に良いコンディションだった。目に見える数字で結果を残せたことは自信になるし、続けていくことが大事」

 新型コロナの影響により、約10カ月ぶりとなった国際Aマッチ。欧州組で臨んだ日本代表がオランダで確かな手応えをつかんだ。

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