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アジア最多並んだ!長谷部 ブンデス308戦出場 ドイツ13年目36歳「とても誇りに思う」

[ 2020年6月5日 05:30 ]

ドイツ1部   Eフランクフルト3-0ブレーメン ( 2020年6月3日 )

後半、競り合うEフランクフルトの長谷部(左)とブレーメンの大迫
Photo By 共同

 Eフランクフルトの元日本代表主将の長谷部誠(36)が3日、ブレーメン戦に3戦連続でフル出場し、3―0の快勝に貢献した。ドイツ1部出場は通算308戦目となり、元韓国代表FWで同監督も務めた車範根(チャ・ボングン)に並ぶ、アジア選手の最多出場記録をマークした。FW鎌田大地(23)の3戦連発はならず。ブレーメンの日本代表FW大迫勇也(30)も不発に終わった。

 「皇帝」と呼ぶにふさわしい一戦だった。待望の先制点はDF長谷部の読みから生まれたものだ。後半16分、相手FW大迫を狙った縦パスに鋭く詰めてインターセプト。ボールはその後、鎌田から左サイドを経由し、最後はシルバが頭で決めた。大迫への激しいチャージはVAR判定となったが、ファウルは認められなかった。

 3戦連続してリベロで先発。攻撃の芽を摘むだけでなく、対人、カバーとも安定感を見せ、失点を許さなかった。新型コロナ禍による中断後、長谷部がベンチスタートした2試合は8失点を喫したが、最近3戦は2勝1分け。入れ替え戦に回る16位との勝ち点差は8に開いた。長谷部は「この勝利は僕らにとってとても重要」と責任感を示した。

 新たな勲章にも王手をかけた。通算308戦目の出場。80年代に活躍した元韓国代表監督の車範根のアジア選手最多出場記録に並び「とても誇りに思う」と話した。同時に、クラブOBでもある車範根が98得点していることに触れ「308戦よりも多く試合に出ることはできると思うけど、得点で追い抜くことはできないと思う。とても尊敬している」と敬意を込めた。

 先月末には来年6月30日までの契約延長にサイン。同時に今年7月1日からはアンバサダーとして3年契約を締結し、新たな“二刀流”をスタートさせる。ドイツでの指導者ライセンス取得に向け、下部組織での指導なども始める予定だが、その全てがチームの長谷部への信頼度を物語る。地元紙ビルトは「周囲から頼られる存在。来季も(出場)記録を伸ばせる」と評した。

 17年2月、当時の日本人最多出場だった奥寺康彦の234試合を更新してから約3年4カ月。6日の次節マインツ戦は充実の36歳が迎える通算309戦目。アジア最強の選手として、ドイツのサッカー史に名を刻む。

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