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JFL奈良クラブ 5年間の入場者数水増しを公表 J3参入基準満たすため「なるべく多く見せたいと…」

[ 2019年12月7日 17:40 ]

 日本フットボールリーグ(JFL)の奈良クラブは7日、2015年度から今年度の5年間に渡って継続的に入場者数の水増しを行っていた事実を公表して謝罪した。11月29日にSNSの投稿で観客席の写真とともに入場者を水増ししているとの指摘を受け、調査の結果、判明した。

 クラブによると、水増しが行われた人数については2015年度から2016年度については資料が残っておらず不明。2017年度は1試合平均498人、2018年度は同444人、2019年度は同567人の水増しが行われたという。

 水増しの背景については「2015年度にJFL参入後、J3昇格基準である年間入場者数3万人を達成するため、なるべく多く見せたいとの気持ちが働き、徐々に水増しすることが常態化していきました」と説明。

 「本年は水増しを止めようと開幕戦に臨みましたが、開幕戦・2試合目と入場者数が伸びず、このままではシーズン早々に年間3万人を達成できないことが確定してしまうとの危機感から、2試合目から水増しが再開され、その後常態化し、シーズン終了まで続きました」としている。

 クラブは今回の事態を重く受け止め、中川政七社長は1年間の報酬の全額返上、2015~2018年当時にクラブの代表者だった矢部次郎副社長は1年間の報酬の30%減の処分を科した。

 また、JFLも「リーグとしても管理、指導が不十分であったと思います」と謝罪。奈良クラブについては「本件に関し事実関係の確認を更に進め対応して参ります」としている。

 奈良クラブはJ3クラブライセンス交付が決まっている。

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2019年12月7日のニュース