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“大舞台男”が本領!二階堂弾連発で青森山田4強入り

[ 2019年1月6日 05:30 ]

第97回全国高校サッカー選手権準々決勝   青森山田2―1矢板中央 ( 2019年1月5日    等々力 )

<青森山田・矢板中央>後半、勝ち越しゴールを決め喜ぶ青森山田・二階堂(左)(撮影・西尾 大助)
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 喜びと安どが入り交じっていた。チームを救った青森山田(青森)のDF二階堂は仲間と勝利を分かち合い、スタンドへのあいさつを終えると「まだ4強入りが決まっただけ」と気持ちを切り替えた。

 救世主の働きだった。前半40分に同点弾、そして後半26分には逆転弾。いずれもロングスローを起点にゴールネットを揺らした。味方が打ったシュートの軌道を頭で変えた1点目は「(セットプレー時に)DFがGKと同じ位置まで下がるから、オフサイドはない」と見抜いた頭脳プレー。2点目はスペースに入り込んで左足を振り抜いた。中学時代から苦楽を共にし、札幌加入が内定しているMF檀崎は「チームのために黒子に徹することができる。そういう選手がチームを助けてくれたのは大きい」と称えた。

 初の公式戦複数得点を絶対に負けられない戦いでマーク。ここ一番で“持っている”のは昔からだ。青森山田中時代は2、3年時と2年連続で全国大会の決勝戦で点を決めた。選手権は3年にして初出場だが、強心臓ぶりを発揮。「たぶん大舞台に強いんだと思います」と照れくさそうに笑った。

 高校に入ってからは試合に出られない苦しい日々が続き、檀崎らの活躍を「悔しい気持ちで見ていた」。だが、今は同じピッチでボールを蹴っている。「2年前に先輩が優勝した姿をスタンドで見ていた」という憧れの景色まで、あと2勝。味方から信頼を得た男は、最初で最後の大会で頂点まで駆け上がる。

 ◆二階堂 正哉(にかいどう・せいや)2000年(平12)11月2日生まれ、宮城県出身の18歳。青森山田中時代に全国大会制覇を経験。的確なコーチングで最終ラインを統率する。新潟医療福祉大に進学予定。好きな選手は元バルセロナMFマスケラーノ。家族は両親と姉1人。1メートル77、70キロ。利き足は右。

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